ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

こんな寄付もあるよ!

2010年02月19日 | 世界とわたし
 

シルク・ドゥ・ソレイユの古い「大テント」が、ハイチ政府に寄付されることになったそうです。テントを寄付したのは米国人実業家。
米ネバダ州の不動産実業家トム・シュレードさん夫妻は、約10年前にラスベガスの公演の際に使われたこの大テントを、ある計画のために購入しました。
しかし、長引く不況でシュレードさんの計画は中断。テントは倉庫に保管したままでしたが、奥さんがハイチへの寄付を思いついたそうな。

テント内部の広さは3000平方メートルを超え、冷暖房完備。さらに、テント内外に照明も備え、内部には900人がすわれる座席が設置できます。
さらに、保管されている貨物カーゴごと運べば、カーゴが簡易住宅としても利用できるのです。
大テントは政府の実務を行うにも最適で、ハイチ政府側も寄付を歓迎しているのだそうです。

貨物の総量は180トンを超えていますが、送料をホテル大手ヒルトンを創業したコンラッド・ヒルトン氏の息子が負担することに決まり、これにちなんで、シュレードさんはテントに「バロン・ヒルトン」と命名。すでに移送が始まっています。
移送の手続きと現地での設営は、ハイチ支援を決めているクリントン基金が担当することになっています。
シュレードさんは、「倉庫に眠っていたテントをこうやって活用してもらう方がいいと思う」と話しておられるそうです。

ハイチの政府閣僚の皆さんが、サーカステントの中で、見事な技を磨いてくれるといいなあ~。

さてさて各国の大金持ちの皆さん、ご自分の倉庫に、なにか寄付できる、役立ちそうな物、眠っていませんか?


米国がんばっているすべての人に事情

2010年02月19日 | 米国○○事情
寝不足が続いてる。3時間の時差はなかなか辛い。3時間前に戻っている西海岸時間に合わそうとすると、こちら東海岸は簡単に夜中になってしまう。
けれど、オリンピックはライブで観たい。
早寝王の旦那は、「そんなん、次の朝にNBCのサイトビデオでなんぼでも観られるやん」と言うが、それではあかんねん!
一緒に緊張して、一緒に興奮して、一緒に演技(←こりゃ無理か?)せなあかんねん!
オリンピックの舞台で最後の最後まで残ってくる選手達には、運があったりなかったり、公平であったりなかったり、そらまあいろいろなんやけど、
それでもやっぱり、並の者とは桁違いに違う何かを持ってるから、観てるだけでドキドキワクワクするし、あまりのひたむきさに泣けてきたりする。

アメリカに引っ越してきて10年、オリンピックも夏冬合わせて何回も観た。
テレビ放映はNBCという局が担当していて、他のチャンネルでは普通通りの放送が流れている。
各競技が決勝を迎えると、もちろんそこにはいろんな国の選手が居るわけで、そういう時の解説者のトーンが公平で一定なのが嬉しい。

昨日は男子フィギアスケートのフリースタイルの決勝があった。
織田選手の演技が始まってすぐに、「誤解を恐れずに言うと、彼はどうしても外見的に、ジュニア大会の演技を観ているような錯覚を与えてしまう」とある解説者が言った。
「けれどもそれを覆せるだけの高度な技術でもって演技ができる選手だし、今日の演出は彼の持ち味をよく生かせられている」、と言った直後のあの事故……。
ふたりの解説者は息をのむように彼の動向を見守り、靴ひもを直すのに躍起になっている関係者に、「彼に椅子を与えて休ませてあげて!」と叫び、
またリンクに戻って行った彼を、「この素早い対応と彼の勇気はメダルに値する」と絶賛した。
結局はアメリカの選手が優勝したのだけれど、別に特別に大騒ぎすることもなく、もちろん喜んではいたけれど、いい意味で冷静な口調だった。

オリンピックの報道では、各国の、目玉選手の取材をきちんと終えていて、国母選手や高橋選手のこれまでの軌跡をわたしはここに居て知ることができた。
いろんな国の人間がごちゃごちゃに混ざり合い寄り集まることで成り立っているアメリカ。
その人となり、国だから国となりか?が、いい意味でよく出ていると、オリンピックを観ていていつも思う。