ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

つけたし

2008年10月23日 | ひとりごと
さてこちらはテレビのインタビューで。
6週間で1500万円もの衣装をバカ買いしていたペイレン氏を非難するインタビュアーに、
「あなたね、今、そんな買い物ごときのつまらない事をあれこれ心配している場合ですか?もっと他に心配しなければならない事がいっぱいあるでしょう」
と軽く受け流していた(受け流してしまった)マケイン氏。

おいおい、中流家庭の2年分の年収を6週間で、しかも選挙戦の見栄だけのために、党のお金を1500万円使といて、つまらない事と言い切れる、こらっ、そこのおっさん
あんたこそ、まったく分かってない男やって、くっきり分かった瞬間でした。おおきに

さらに、彼女や彼女の家族が着た服は、選挙の後に寄付されるんだって?
すごいジョークで笑わせてもくれちゃって、もっぺんおおきにぃ~

米国中傷合戦事情

2008年10月23日 | 米国○○事情
今日、生徒の家からうちに戻る途中、車のラジオから面白いインタビューが流れてきました。
インタビューを受けているのは、今の選挙戦で相手側の陣営を非難するネガティブメッセージを読む声優のお二方。

どんなふうに意地悪っぽい響きにするのか、ここでちょっとやってみて、というインタビュアーの要望に、
普通の単語を使って、それはそれは見事に意地悪な感じにする彼ら。大笑いしました。

彼らは彼らなりに、仕事として割り切っているものの、自分でもウソだと分かっていることを言うのに抵抗はあるようです。そりゃそうでしょう。
で、もうこんなことは辞めたいと思ったことは、と聞かれた彼らのうちのひとりは、「そろそろ潮時だと思う」と答え、もう一方は、「まだまだやるよ。だって稼がないと。うちには大学生が2人もいるんだから」と言っていました。
おなじ大学生を2人持つ親として、ハンドル握りながら深く頷いたわたしです。

いろんな仕事があるんだなあ。
前々から、いったいどんな人達がこの仕事を引き受けているんだろうと興味がありました。
いくら仕事とはいえ、バカバカしいウソから笑えない卑怯なウソまで、ありとあらゆる誹謗中傷合戦の第一線に立つ彼ら。
顔が見えないからといっても、彼らの近所や家族は知るだろうし、友達だって分かるでしょう。
辛くないのかな、なんて、4年に1回必ず耳にする意地悪な声を聞きながら思っていました。
言論の自由で、どこの国もあれやこれやと問題が起こっています。
自由には責任が伴うって、小さな頃に教えてもらったのだけれど、自由にくっついてる責任って意外と無責任なのかも。

大統領選挙の投票日まで、あと2週間を切りました。彼らの意地悪もあと2週間の命です。

風邪退治宣言却下!

2008年10月23日 | ひとりごと
昨日はとても寒かったです。ベッドの中にいても、背中からゾクゾク冷えてきて、眠れないまま4時になってしまいました。
そこまで待つなっていう話ですが、なぜだか横の旦那も寝返りしまくっていて、いきなりボコッと起きて部屋から出て行きました。
わたしはその間に溜まっていた咳をゴホゴホと出し、温かい服を重ね着してまたベッドに。
旦那もしばらくして戻ってきて、今度は10分ぐらいでスウスウと寝息をたて始めました。
8時半ぐらいに一旦目が覚めましたが、あまりのだるさに起きるのをやめ、結局10時前に起床。
昨日の風邪退治宣言、思いっきり却下です



わたし達の住む屋敷の1階は、写真の正面玄関の両側に対の部屋があり、わたしのピアノ部屋、旦那の治療部屋になっています。
廊下無しの部屋続きで、南側はピアノ部屋からキッチン、キッチンからバスルームを挟んで息子Tの部屋。
北側は旦那の治療室兼居間からわたし達の寝室、そして洗濯室が間に入って息子Kの部屋、でした。

息子Tが大学に進学してから、旦那が治療に二部屋使いたいと言い出し、Tの部屋にKが移動、わたし達がKの部屋に移りました。
TとKが暮らした部屋は180才ではなく、途中で建て増しされた部屋で、少し若めなんだそうです。
それでなのかどうか分からないのですが、西側ということもあって、とてもよく冷えます。
物音の伝わり具合もかなり違います。壁というより、薄っぺらいカーテンかなにかで仕切られているような感じです。

ところで、うちに遊びに来てくれた人が必ずといっていいほど驚くことがあります。それは物音です。
北側で居ると南側に居る人の物音や声が全く聞こえません。
同じく、東側で居ると、西側に居る人の物音や声が聞こえません。とても不思議です。
けれども、増築された息子達の部屋だった所同士は筒抜けです。建築材や建て方の違いなんでしょうか。

まったく、こんな寒い部屋で8回も冬を過ごしてきたTとK。おまけに2人とも、どんなに言っても窓際からベッドを動かしませんでした。
それにしては風邪ひかなかったなあ、あの子達……。

うちもとうとうセントラルヒーティングを全面的に使い始めました。今夜は予報ではマイナス2℃です。
昼間は設定温度18℃、夜間は14℃にするのが我が家の決まりです。
けれども、今夜はちょいと温かい蒸気が出る加湿器を入れようかと思っています。

今朝方、ベッドから抜け出して旦那がやってたこと→眠り易くなるツボにマグネット(ピップエレキバンみたいなの)を貼りまくってたそうです。
道理で、戻ってきたと思たらスウスウと簡単に眠ってたっけ……。
と、そこまで思い出したらムカムカしてきました。ずっこいぞぉ~ひとりだけ


文字と音符

2008年10月23日 | 音楽とわたし
ピアノを習いたいのですが、という電話を受けた時、わたしが日本人だということを知ると必ず聞かれることがあります。
「スズキメソードで教えているのですか?」

実は、こちらでそう何回も尋ねられるまで、スズキメソードでピアノも学んでいる人がいることを知らないでいました。
あの教法はバイオリンやフルートなどの単一の音(バイオリンは重音演奏も可能ですが)の楽器に適していると思っていました。

スズキメソードでは、基本的に楽譜を読まないで、まず耳で演奏を聞き、それを真似ることで音楽を学びます。
聞く演奏は良いものであることが前提なのでCDを使うことが多く、レッスン中に聞く演奏も教師のものではなくCDを使うと聞いたことがあります。

良い演奏を聞き、あこがれ、それを自分の手で、口で、演奏してみたくなる。
そこには純粋な夢と、希望と、情熱があるので、だから頑張れる、そして演奏できるようになる。
それを聞いて、心から喜んでくれる家族が居る。誇りに思ってもらえる自分が居る。

わたしはその世界にも一理あると思います。そしてまた、全く楽譜を使わないのではなく、
読まなくても読めなくても、とりあえず自分が演奏している曲の楽譜を見ながら演奏するので、
絵のように、なんとなく眺めているうちに音符が読めるようになる人もいると聞いています。

でも、わたしはピアノ教師として、スズキメソードで学んできた子供や大人を教えるたびに、頭を抱えてしまいます。
きっと、自分が全く逆の方法で音楽を学び、苦しみ、楽しんできたからだと思います。

本を読みたくて仕方が無くても、文字が分からない子は読めません。
文字はまず、周りの家族の話し言葉が耳から入り、音で覚えます。
なんだかさっぱり分からないけれど、楽しそうだなあ、真似してみようかなあ。
真似してみたら、びっくりするほど褒められたり、撫でてもらえたり、楽しくて仕方ありません。
しかも、どの家族もみんな、同じようなことを繰り返し言ってくれるので、起きている間中真似っこのチャンスだらけ。
楽しいなあ、楽しいなあと思っている間にどんどん真似できる言葉が増えていって、
そうこうしているうちに、あなたが「あ」と言っているのはこれよ、と音の形を教えてもらいます。
そうして一つずつ覚えていった音の形で、今度は文章が読めるようになり、複数の文章がつながった本が読めるようになります。

スズキメソードの良いところは、その無意識の楽しみを大事にすることだと思います。
楽しんでいるうちに、自分が出したいと思う音が出てくる。こんな素晴らしいことはありません。
ただ、文章(音楽でいうとフレーズ)が多くなってくるにつれ、真似だけではどうしようもない事態に陥ります。
その時に、それはね、君が字を読めないからだよと言われても、その子はただ混乱するかがっかりするだけです。

スズキメソードで音楽を始め、もう少し先に進みたいからというのでうちにやって来る子供達に、わたしはその辛い言葉を言わなければならないことになります。

音符を覚えるのは、文字を覚えるようなものだと言う人がいますが、それはちょっと違います。
文字だと、周りにいる人達が同じ様にいつだって使っているので、起きている間中目にしたり耳にしたりする機会があります。
では音符はどうでしょう?
よほど変わり者の親か、あるいは演奏者とかが居る場合を除いて、音符を暮らしの中で目にすることはありません。
その子が、わざわざ楽器のそばに行き、自分の楽譜を開くまで、オタマジャクシと呼ばれる妙な形の白黒の連中を見ることはないのです。
話している間にドレミを使うこともなく、たった5本の線の中にゴチャゴチャと点々のように記された記号を、いったい誰が読みたいと思えるか……。

初心者が年に必ず数人入ってきます。
真ん中のドから始まって、そこから左右に読める音が3音、5音、そして10音と広がっていき、
気がついたら、両方の手で30音以上の音が書かれている楽譜を読んで弾けるようになっています。
しかも、パソコンを打つ時のように、手元を見ないで弾くことをしつっこく言われ続けるので、彼らの指は鍵盤の幅を覚え、探し当てることもできるのです。
賢い目と指を持つ生徒達を、すごいねえ、頑張ったねえと褒めながら、彼らの音に色をつける手伝いをしている時、
ふと、そうなれるまでに、この子達はいったい、どんなに辛抱したんだろうと愛おしくなったりします。
長年ピアノを教え学んできた者として、たくさんのことを教えたり一緒に学んだりできると思っていますが、
自分がどういうふうにして音符を覚えたのかさっぱり覚えていないので、それだけは教えてあげることはできません。
なので、音符をコツコツ一つずつ読めるようになる子達、あるいは大人達を、ほんとにすごいなあと思います。

今日も一人、スズキメソードの経験者がうちに来てくれました。
彼が、これまでのスズキ仲間の子供達のように、途中で投げ出してしまわないように、
彼の音楽への情熱を大事に、音楽の文字をうまく覚えさせてあげられる方法を考えたいと思っているのですが、
さてさて、今までの方法はすべて失敗の巻だったので、頭を切り替えて、新しいアイディアを考えなければ……