My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

風景画コース・ノート(1)

2008-04-05 17:34:34 | Art・その他の趣味ついて


〈学校の中にある画材屋さん。この日は、クロッキー帳を買った。そのときに食べていたバナナをカウンターにどんっ!とおいてごそごそとお財布を捜していたら、受付のおじさんが「いやー、バナナでは売れないなー!」とか冗談言っている。そうしたら、後ろに並んでいたおじさん学生が、「このノートを買いたいんだが…。いくらかね?バナナ30本くらいかね?」とか言って皆でうけている。美術学校は面白い人たちで一杯。〉

今週末から5週間にわたって、一回に付き3時間、今通っている美術学校で風景画のコースをすることになった。

先生は、いまのとてもフレンドリーな水彩画の先生とはかなり違い、私が大昔に行った日本の学校の先生によくあるタイプの人。中年女性で、パステルを専門に描いているアーティスト。すごくぶっきらぼうで、自分の指示に生徒がちょっとでも従わないと結構怖い…。先生が説明をするときに、「ちょっと今作業しているのをやめて鉛筆を置いて聞いて頂戴。」といって、来週の説明なんかしている。持ってくるものとかすることを説明しているので、聞きながら作業を始めたら、「鉛筆を置きなさいといっているでしょう?」とピシャッと命令する。休憩時間なんかも、「あと5分あるわね。(ちょっと後に)…後、3分ね。(そのちょっと後に)あら、もう時間なのに2人戻っていないわね。ちょっと見てくるわ。」と、かなりうるさい。オージーにはあまりいないタイプだ。ジョークとか言ったりもしない。この人のうわさは聞いてはいたが、こういうタイプの人や画を描くこと自体になれている私はともかく、まったくの初心者の人たちは、かなり緊張をしていた。かわいそうに…。そもそも絵などクリエイティブなものはリラックスしていないとろくな成果が出ない。まず一番に楽しまなきゃ。これはいろんなことにも言えると思う。こういうときに、自分が看護なり、空手なり、絵を、誰かに教えるときに、先生として生徒の気持ちをどう汲み取るべきか、考えさせられる。でもこの人は、重要なことはきっちり教えているからまあ、良しとしよう。

まあともかく、このコースでは、まず一回目にデッサンをきっちりやらされた。色んな種類のデッサンの仕方の説明を聞き、A2のクロッキー帳で、先生がセットアップした四角・三角柱・円形・そして何故か唐突に洋梨の模型を陰影をまったくつけずにただひたすら忠実に形を写し取るという練習を2時間たっぷりみっちりた。小さめの紙(A4とか)ではしなれていることでも大きな紙でするのは結構難しい。でも、先生の要点を付いた説明(っつーかそれしか言わない)を念頭においてのそのそと始めたデッサンも、すぐに消しゴムを使う割合が減っていき手が早く動くようになった。なんか、右脳と左脳が仲良くお手てをつないでいるって感じ?最後のほうで先生は任なおデッサンを床に置かせてコメントをした。まあ、ともかく私のデッサンはパスして、一回目のクラスは妙に緊張した雰囲気の中で終わった。外に出るととても気持ちのよい秋晴れ。気分よく駐車場に向かうと、なんといつも一緒につるんでいるMKさんが同じ学校に向かっているところに出くわした。デッサンの基本を習い始めるとか。彼女の先生は私の風景画の先生。一緒にがんばろう、MKさん!

あと4回に渡って、鉛筆・ペン・木炭、そしてパステルを使って近所の公園で写生したり、自分の気に入った風景を描いていく。ソフトパステルは、12年前くらいにあるホスピスでボランティアとして毎週のように患者さんのためのアートクラスで使っていた。ちょっと感触を思い出すために次回までに練習しておこう。先生はちょっと怖いけど、かなり楽しみ…。



学校の中庭。よく、生徒や先生達がコーヒーを飲んでいる。



中庭のそばの建物への入り口。かなり狭い。



これはなんだろう?蝋燭でもおくのかな?



この建物は私の勤めている病院と一緒でかなり古い。とても味があって好き。廊下は、学生の作品や、イーゼルとかその他の画材で余計狭くなっている。