My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

水彩画コース・ノート~(5)

2008-03-24 02:23:46 | Art・その他の趣味ついて
今週と先週は、一枚の写真から「これが描きたい!」という構図を切り取って、それをちゃんとした割合で自分の水彩画紙に書き写す、ということをした。そしてもちろんそれを絵具で描く。

線書きまではおてのもの。そして最初のウォッシュと空までは上手くいった。皆にも「あらー、きれいにかけてるわねー!」と言われる。それに対し、「いつもここまでは上手くいくのよ。問題はこれからなの!」と低い声で返す。本当にいつも細かいところに気をとられて全体のバランスを見失って平坦な絵かまとまりの無い絵になったり、書き込みすぎて透明感がなくなってしまう。緊張しながら先生に、「ここからどーしたらいいのか全然わかりまーせん!」と叫んで遠慮なくヘルプを乞う。油絵とは違って最初からほとんどのプランを立てないと水彩画は収拾が付かなくなってしまうことが多い。先生のアドバイスどおりに、海をまずコバルト・ブルーとウルトラマリン・ブルーでウォッシュ、そしてタフロ・ブルー(って日本では言うんだっけ?)を上にかける。そして崖の岩目にはタフロ・ブルーをほんのちょっとの赤と黄色でトーンを落として水で濃淡をつけながらWet-On-Dryで描く。あれ?色がにごってきたぞ。で、ナイロンの絵筆で水を使いながらLiftingして色を落とそうとしたら…なんと!まったくびくともしないでしっかりとその色が紙にへばりついている。そうだった。タフロ・ブルーは数少ないStaining Pigmentで接触した紙やら他の色の絵具にばっちりと着色してしまうという、アグレッシブな強烈な色の種類のひとつ。今まで使ったことが無いのに使うように先生はアドバイスをしたってことは、このようにStaining Pigmentの怖さを思い知らせたかったのだろうか?いやいや、ともかく早速ひとつ勉強になった。まあ、しょうがない。少しでも見れるものにするために、濃い目のオレンジを持ってきたり、海綿で岩肌を描いたりと救済策を試したが結局玉砕…。Archesの紙さん、ごめんなさい。こんなに良い紙なのに。それが最初の写真の絵。2番の絵は、反省を踏まえて再度チャレンジ。まあ、最初の絵よりはだいぶ良い。でもまだ途中で、仕上げはクラスの中でする予定。

今回の反省:

・プランは最初から最後まで細かく立てること。最初の鉛筆スケッチ・明暗のレベルチェック・重ねる色のプランも含めて。

・Staining  Pigmentを使うときは別の紙で試してから使うこと。気軽に使うと、後でとても怖いことになってしまう。

・空と海と崖が分断されている。全体的にまとめるために次回は、使っている色を混ぜ合わせてしまわないで見えるように全体にちりばめてみよう。

・紙の白地を残したい場合は極力、マスキング・テープかマスキング・リキッドで保護すること。まっすぐな線を蝋燭で残そうとすると、2番目の絵みたいに不自然な海岸線になってしまう。しかも、無色だから自分の書いている線が見えないから、描きにくい。使った白の蝋燭は、岩肌とか木の幹や建物みたいにしっかりした物質を表現するときに使ったほうがいいかも。

・書く対象は自分がビビッと来るものを描くこと。「これが描きたい!」と思わなければインスピレーションが沸いてこない。そうなると書くときに一番大切なテーマが決められない。例えば夕焼けのしっとりとした静かなムードを書きたいとか、さんさんとした朗らかな花畑を書きたいとか…。この写真は先生の持ってきた写真の中で選んだもので、まー、これで試してみっか。見たいなノリで描き始めた。もちろん、そんなんではプランが思いつかない。

・ディテール(絵筆を動かす数に相当)は最小に、シンボルを強調する。

・空と海以外にもウォッシュをもっとジャンジャン使おう!ディテールを押える事に繋がる。

・筆使いは、ゆっくりとソフトに。Pigmentがしっかりと紙にのってくれないので、白っぽくなってしまう。





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下の2枚は、Adobe Photoshopで上の2枚をそれぞれSaturationを75プラス位に上げたもの。おおっ!彩度が強く出ていて、なんともインパクトのある絵になる!こっちのほうが断然オーストラリアらしい。今度参考にしよう。