My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

次の研修地、Kapundaについて

2006-10-18 10:24:30 | カントリーサイド~Kapundaにて
昨日、夫の次なるGP研修地、Kapundaに一緒について行ってきた。この訪問は夫の来年からのボス(指導ドクター?)がいるGPクリニックにいって、このクリニックの概要について聞いたり、スケジュールのアレンジメント・給料・研修医の滞在する貸家などについて話し合うため。そして私は、だたKapundaというところはどういうところかをドライブがてらに見に行きたいから付いていった。子供達はディケアと小学校で、久しぶりのデート気分だ。

Kapundaは、世界でも有名なワイナリーが集まっているBarossa Valleyからほんの10-15分くらいで、地域的にはまたまたオーストラリア内でもワイン製造で有名なClare Valleyに含まれている。嬉しすぎる!!毎回行くたびに、行きと帰りにワイナリーを1つずつ訪れて、写真と共に記事にしたら面白いかも…。そして、Barrosaにある54つのワイナリーが来年一年で制覇できるかもしれない。54のうちすでに12件ほどは攻略済みだ。残るは42と、Clare Valleyの40以上もあるワイナリー。結構数があるかも。あぁ、涎が…。さて、肝心の市内について情報を集めるためInformation Centreに行って色々と地図や見所マップをもらって目を通す。あぁ、ここでも肝心の町内(村内といったほうがぴったりと来る)の地図よりワイナリーの地図に目が行ってしまう…。受付の若いお兄さんが、「まずは、これをどうぞ。」と、町内地図をくれる。このお兄さん、とてもシャイで柔和な感じで、とても羊みたいな雰囲気の人だ。きっとこの町で生まれて育ったのだろう。さて、ここKapundaはもともと19世紀の中ごろに炭鉱で栄えたところだそうだ。夫の将来のボス曰く、今は農家や退職した夫婦が移って静かに暮らしているというケースが多いらしい。自然と、老人医療に重きを置くことになる。人口は4000人。Mannumの3000人より若干大きい。町の中心は大体同じくらいの大きさだが、ややMannumより洗練されてどこと無く気品があり、とても落ち着いた感じ。炭鉱で栄えていた裕福な時代の名残だろうか?Kapundaは家からの距離は75キロ。時間はきっかり1時間だった。毎週通っているMannumへよりは約15分短い。たかが15分、されど15分。週に1-2回この距離を通うと、15分の差は大きい…。これくらいの距離だったら、気が向いたときにOn-callで無い限りAdelaideの家に帰ってこれる。よしっ!

まず、面会の前に腹ごしらえをする。美味しいものへの嗅覚が鋭い夫はさらっと通りを歩いて、あるホテルのPub&Restrauntに惹かれたらしい。Sir Sydney Kidman`s Hotelという2階がホテルで、1階がパブと食事が取れるレストランで、オーストラリアによくあるタイプのホテルだ。とても歴史があるらしく、外観も堂々としていて威厳がある。



と、中へ入るも、パブだけあってレストランが見当たらない。まさかカウンターで食べるだけではないと思い、勝手に中を探検する。真昼なのに暗い廊下を進んでいくと地下へ通じる階段があるも、‘関係者以外立ち入り禁止’と札がかかっている。とても怪しい雰囲気が満点だ。きっちり閉ざされた扉を開けてみると、Bingo!そこは広間になっていて、ダイニングルームにセットされている。天井はとても凝った飾り細工が施してあり、シャンデリアが広い部屋に控えめに光を落としている。壁にはどっしりとした石造りの暖炉と鏡と古いタペストリー。このホテルは古い建物だということがよく分かる。テープルはちゃんとテーブルクロスが二重にかけられ、Jacob`s CreekのShirazのワインと、ワイングラス、ナイフ・フォーク・ナプキンがきちんと揃えられている。なんだか、タイムスリップしたような感じ…。





ダイニングルームに勝手に入り込むと、いつの間にかきれいなウェイトレスがやってきていてテーブルに案内してくれた。メニューに早速目を通すと、とても個性的なレパートリーが並んでいる。つい面白くて読みふけってしまい、なかなか決まらない。とりあえず、私はワラビーとエミューの料理にしようと思ったが、ちょっとなんだか不安になり、Kakadu Kangarooという、カンガルーのフィレをハーブと一緒に焼いたものにプラムのソースと、オーストラリア原産のPepper Berryが添えてあるものを注文した。夫は、無難にチキンとクリームのリンギーネ(パスタの一種)。これらのメインの料理には、サラダか温野菜、ロースとポテトかフレンチフライ、そしてパンが付く。これはとても美味しかった。すごいボリュームでランチ一人分、$15。カンガルーも独特の臭みが無く焼き具合も最高のミディアム・レアに仕上がっている。プラム・ソースの甘みとPepper Berryの苦味もとても良くマッチしている。夫のリンギーネを1口味見させてもらう。これも美味しい。白ワインがたっぷりと入っていたのがとても印象に残った。Barrosa ValleyとCalre Valleyの間にある町だし?



壁にかかっているワインリストを上から下まで目を通す。これは…もう癖のようだ。リストにあるものは、まずいワインがない代わりにそんなに上等なワインもないといった感じだ。テーブルワインより上等だけど、ワインだけをじっくり味わいたいようなレベルのものが無い。こんな感じの食事をするならこのレベルが妥当と思う。BarrosaとCalre Valleyのものが半々位。



食事を終え、腹ごなしがてらに町のメイン・ストリートを歩く。が、数分で終わってしまう。古い小奇麗な建物が多く、歩いているだけでも楽しい…。手工芸品店や画廊がちらほらとあるが、夫はあまり興味が無いため素通りして、PGクリニックに向かう。



以下はGPクリニックの正面。暖かく落ち着いた感じの建物で、小奇麗にしている。待合室や受付もオープンになっていてかなりスペースにゆとりがある。ボスが出てきてお互い自己紹介する。この人、うわさでは気難しい人だと聞いていたが、そんなに気難しそうに見えないし、とりあえず仕事を一緒にしやすそうな人だと感じた。忙しい状況になったら人は多少変わることも多々あるから分からないが…。このクリニックでも私の職業を聞かれ、「ナースです。」と答えたら、さっと周りの空気が変わった…。あぁ、ここでもナースがよほど足りないのだと察する。私と夫共々、「Kapundaで将来、二人とも働く気はないかね?いつでもポジションが待っているよ。」と早速口説かれる…。雇用条件は今のところより良くなりそうだ。研修医専門の3つベッドルームがある家を丸々一軒使用させてくれるらしい。ボスと夫の会話を聞いているうちに、お決まりの午後の強烈な睡魔がやってくる。私の魔の時間は午後2時から4時と決まっていて、この間はコーヒーを飲んでも何をしても頭が使い物に全くならない。それがたとえナースの仕事場の重要な申し送り中でも!話も終わりに近づき、「ところで奥さんのほうは静かにしているが、何か質問はないかね?」といきなり話題をふられ、「いえいえ、もうそろそろここを出発しないと子供を小学校に迎えに行く時間にちょっと間に合わなくなりそうなので…。心配になってきただけです。」とか何とか言って、会話を終わりにしてもらう。んー、なかなかよさそうなクリニックだ。



帰りがてらに、この時期の風物、Heyをカメラに収める。これは藁を切り取って巨大な円状に丸めたもの。牛やら羊の餌になるとか。それにしても、AdelaideからKapundaに至るまでの道はだだっ広い荒涼とした土地が多いMannumへの道と違い、ワイナリーが多いだけあって緑が多く豊かさを感じる。



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KapundaにはMannumとは違った見所がちらほらあるようだ。なんだか、こう、久しぶりに町並みや郊外の風景画を描きたくなった…。パステル画とかとても合いそうな町だ。Kapundaにはそんな、Inspirationを湧き上がらせるような魅力を感じる。Kapundaの周辺の紹介はまた来年になってしまうが、追々していこうと思う。