「人生の再出発・村上龍原作ドラマ」
『キャンピングカー』
内容
定年退職になったら、キャンピングカーを買って旅に出る。
そんな夢を持つ、敏腕営業マンの富裕太郎(リリー・フランキー)は、
58歳にして、早期退職を選んだ。
会社を辞めた、その日の夕食。
妻・凪子(戸田恵子)長女・美貴(市川実日子)長男・進武(橋爪遼)に
夢を語る太郎。すでにキャンピングカーを買ったと告げ、皆を戸惑わせてしまう。
翌日、凪子に問われ、すでに手付金を払っていると話す太郎。
あまりのことに呆れる凪子は、旅に出ることは出来ないと太郎に伝える。
妻からのまさかの答えに、太郎の退職後の計画は頓挫する。
親友の駒野(ピエール瀧)だけは、同じような夢を持っているため、
太郎に理解を示してくれるが。。。。
その後、太郎は、進武、美貴から、凪子を説得するため、
再就職することを勧められる。
そこで太郎は、元取引先の社長、篠原(中村育二)に相談に乗ってもらうが、
“現実”を思い知ることに。
その後も、ツテを頼ろうとするがダメだった。
不満を駒野に伝えたところ、太郎自身に問題があるよう。
意を決した太郎は、キャリアカウンセラーに相談に乗ってもらう。
しかし面接をした仲西(小林高鹿)から、スキルがないと指摘されてしまう。
太郎に共感してくれるのは、
カウンセラーから同じコトを指摘された林(田山涼成)だけ。
ついに太郎の心は。。。。そして体も。。。
謎の男(長谷川博己)が見えるようになっていく。。。。
敬称略
1話完結のオムニバス。
毎回、再出発する人たち。。。を描くらしい。
原作は村上龍さん。
今回の脚本は、大森寿美男さん
話は、早期退職を選んだ男の話である。
夢と現実のギャップで苦悩し、病んでいく男。
だが心療内科医に相談して。。。。
って感じかな。
原作未読なので、何とも言い難いが。
作者の空気がそこかしこに見られる話ですね。
それは、感じ取ることが出来ました。
1話完結なので、見やすくて良いですね。
一応、“繋がり”も描いているし。
NHKのドラマらしいドラマに仕上がっていたと思います。
この雰囲気。。。かつて。。。NHKで、良く作られていましたが。。。
NHKですら、俳優の名前に頼るようになっている昨今。
こういう良質な作品を観ると、
そんな物に頼らなくても、良い作品が出来る!
と思わせてくれます。
まあ、前述のような“かつて。。。”ではあるんですけどね。
最近じゃ、NHKは単発ですが、
よく似た雰囲気のドラマを“特集ドラマ”“地域発ドラマ”で
作っていますので。。。。その路線と言えば、路線ではあります。