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ロンドンから徒然に

星占いとルノワール

2007-02-25 | アート
 誕生日です。何かの折に2月25日生まれの人の星占いというのを見たら、“感受性が強く、詩と音楽に優れています”との記述がありました。まぁこの点は良しとして、“お金とか権力に無関心で、見ず知らずの人でも困っていたら尽くしてしまう”ので“もしこの日生まれの人で金持ちがいたら、成功した芸術家か、伴侶が金持ちか、遺産を相続したかでしょう”とのこと。
 で、同じ誕生日の有名人を調べたら画家のルノワールがいました。
 南仏のニースとカンヌの丁度真ん中あたりにカーニュ・シュル・メールという、中世の風情を残した小さな町があります。その丘の上にあるルノワールが晩年を過ごしたアトリエを訪ねたことがあります。ついさっきまでここにルノワールが実際にいて、ちょっと散歩にでも出かけたばかりのように、油絵のチューブ等もそのままに残されています。家の周りにはオリーヴ畑、遠方にはグリマルディー城.........あぁ、幸せな晩年を過ごしたんだろうなと感じました。
 若い頃は印象派の画家達を一旦好きになったものの、若さゆえにメジャーなものに反発する気持もあって、次々に脇道にそれてはまた気になって戻って来る、といった繰り返しでした。でも、考えてみたら印象派なんて当時からしてみたら異端の最たるものであったわけで、それ故の苦悩は間違いなくあっただろうし、有名になってからの批判に『世の中には不愉快なことが多すぎるのに、芸術が愛らしくあって何故いけないんだ』と断言したルノワールの強さが今なら分かります。
 ところで、ルノワールのパリ時代、路上にあふれる栄養失調の孤児たちの多さを見かねて、モンマルトルに託児所を作ろうと資金作りに奔走し、ついに実現させたという話はご存知ですか?やっぱり“困った人に尽くす”という占いは当たっていたのですね。

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2 コメント

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お邪魔します。 (みやけ)
2007-02-26 08:14:32
こんにちは、みやけです。
「ブログ」になるとコメントができるのですね。
いつも楽しく拝見しています。
充実した毎日を過ごされているなぁ、と羨ましがっています。
今度新国立美術館に行ってみようと思いますが、「絵」は
全然詳しくないので、見るだけです。
これからもよろしく。
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コメントありがとう (Nonaka)
2007-02-27 00:03:26
みやけさん、コメントありがとうございます。
来月は京都、大分と西の方へライヴ・ツアーです(笑)大分ではツルさんも参加してくれる予定です。次回の東京は未定ですが、是非またおいで下さい。
新国立美術館は自身が所蔵作品を持たないだけに、企画から目が離せませんね。ポンピドゥー展は前半の展示作品が良かったです。(後半の抽象画はあまり好みじゃないかな)
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