植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

シャインマスカットを自前で作る 5年目

2020年05月27日 | 植物
 数日前から仇敵「コガネムシ」が飛来しております。桃やスモモには相変わらずアブラムシのコロニーがあちこちにできています。庭に野生化しているイチゴを狙っているナメクジは、だいぶ前に大量に殺虫粒を振りまきましたから、食害が少なくなりました。ヨトウムシは、ホウレンソウとエンドウ、キャベツに何度も産卵孵化しています。これも殺虫剤を潅注・散布しました。

 これから、秋まではずっとこんな調子で、毎日無数の(有益な)殺生をいたします。特にコガネムシは、ワタシの大事な薔薇の花を荒らします。果樹園の主役「シャインマスカット」の青々とした葉っぱを貪り、最後は多くの植物を瀕死に追い込む幼虫を地中に残します。にっくき不倶戴天の敵・親の仇なのです。

 ブドウの葉っぱは、それ自体がマスカットの香りを漂わせるような瑞々しいものでして、それはそれは、奴らの大好物です。早朝に団体でやってきては、油断すると日がな食べては休み、糞をしては眠るというような状態です。さしずめ、フカフカのベッド付きの高級レストランに住んでいるようなものでしょうか。ほおっておくと、葉脈だけを残して葉を全部食べつくします。ピークでは一日数十匹も襲ってくるのですよ。黒い糞がべったりと葉や茎にくっつくと、この匂いが更に仲間を呼び寄せるのです。

 効き目が強い農薬もありますが、撒いても結局何日か経つとまたやってきます。口に入れるものなので、農薬は極力避けていきたいのです。全体にネットをかぶせることを検討しました。しかし、ネットを被せたとして、上下に伸びていくツルとはっぱを清潔に保ち、風通し良く全部カバーしつつ、日照を確保し、袋掛けし、病気対策の殺菌剤の散布などの管理が出来る、ということを実現させる自信はありません。極めて難題なのです。
これだもの、やっぱり無理。

 結局は、例年のように毎朝棚の枠を強くゆすって、コガネムシがパラパラ落ちてくるのを捕殺する、というのが面倒でも効果的で「タダ」であります。それなので、棚の下には植物は植えず、遮蔽物が無いようにしてあります。

 さて、シャインマスカットは、花蕾の剪定は8割がた終わりました。先っぽ4㎝内外を残して(整粒)余分な蕾も摘み取りました。昨日あたりからぽつぽつと開花しています。
 
この状態を勿体ない様でもどんどんカットします。

こっちは整粒したものです。これがほぼ全体に開花する頃を見計らって「ジベレリン」水溶液に浸して無種化を行います。ジベレリンは、植物に「受粉した」と勘違いさせる成分を含む安全性が高い薬です。授粉していないのに、植物が栄養を送って大きく育つようになります。これで種も無くなるのです。果樹農家さんは、これをいろいろとブドウ以外にも使っています。ホルモン剤としての効果も高く、ブドウ粒などの肥大化にも役立ちます。
 今年は4月に低温の日が続き日照不足もあって、開花が遅れておりますが、あと1週間くらい先になろうかと思います。

 同時に、これから梅雨を迎えて「黒糖病」との戦いも過酷になります。すでに3回殺菌剤を散布していますが、雨のたびに、あるいは10日おき位に散布を繰り返します。露地で雨だたきのぶどう栽培は仕方ありません。最も雨を嫌がる(病気にかかりやすい)品種ですから、そうしてもやはり病気には罹ります。被害を最小限に抑えることしか出来ません。

 そうだ、アブラムシ駆除せねばなりません
 この先は また後日

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