植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

悲しさも中くらい 気にせず参ろう

2023年04月08日 | 篆刻
ムツゴロウ先生こと畑正憲さんが亡くなりました。87歳といえば大往生、歳に不足はありません。大好きな方で、中高生の頃の愛読書の一つが先生の本でした。ムツゴロウ王国を作りましたが経営は動物の飼育のようにはいかなかったようです。3億円ほどの負債を作り晩年は犬と猫1匹づつと暮らしていたそうです。悲しいけれど先生は幸せであったろうと思いますあれだけ好きなことが出来て、動物に囲まれた生涯だったのですから。

わが巨人軍は、あえなく3連敗。つまらぬエラーやミスでチャンスを逃し、勝ち運から見放されています。応援するチームがこの体たらくなのはいかにも残念であります。丸と坂本・長野などのベテランはもはや無理なのでしょうか、あれだけの選手たちなのに悲しくてしかたありません。

さて悲しいといえば、誠に残念な結果になりました。昨日届いたヤフオクで落札した二個の印の、高いほうはどうも通常の篆刻印ではない、という結果であります。ぱっと見は美しいのですが、それは自然界にはなさそうな色合いと透明感でした。何より軽い!!。単純なプラスティックではなさそうですが、ポリカとかアクリル樹脂とかそんな類のものかもしれません。こちらはイチかバチか、もしかしたら大珍品、もしかしたら人造石というギャンブルであったのです。↓これです(´;ω;`)


もう一つの石は、「李果紅」と表示されていて自然石であることは間違いないのです。ただ、ワタシの所蔵の印材の専門書物にそうした印材の記載は見たことがないのです。側款には〇桎大兄正篆「石癡製」と彫られております。印箱にも「成瀬石癡 」と書かれていて江戸末期から明治にかけて活躍した篆刻家(1838-1895)で、濱村藏六(四代)先生などと並んで名を残しています。そのお弟子さんには栗田石癖・栗田紗羊親子などがいると書かれておりました。



印箱に書かれた価格「¥150,000」というのは、いささか眉唾で素直に信じるわけにはいきませんが、鏡面のように光沢がありやや赤みを帯びた緻密な石質のこの石の種類を特定するのが楽しみであります。130年以上前に彫られた名人による篆刻印、その石もまた現在では産出・流通しない古材であります。実は、収蔵品にこれによく似た古印があるのです。とても気に入っている印のひとつですが、黄青田かもしれないと思っています。

半分が空振り三振、半分がホームランといったところでしょうか。まぁ大きな支出とはなりましたが、宝くじを買ったり競輪の車券を買って紙くずにすることからしたら、はるかにましであります。

さすがに昨日は軽いショックで、5分ほど意識を失っていたようです(笑)
二日間新たに入札も自粛、というよりヤフオクをチェックする気にならなかったのです。しかし、このくらいのことでへこたれるようなら槐松亭の名が廃れます。印材蒐集家を自認するワタシ、リベンジせねば気がすみません。

せっかく絶望的な状況から抜け出られる節目になるかと思いましたが、中くらいに悲しいことがまだぽつぽつとあって、絶好調ーーーというのには時間がかかりそうでありますな。
コメント
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