植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

はやいのは牛丼とワタシの篆刻

2021年10月08日 | 雑感
 ワールドカップ最終予選、真夜中のサウジ戦を観戦するために早めに床に就いたら、あの震災の時に、何度も聞かされた地震警報でたたき起こされました。都内から埼玉にかけて、震度5強の地震だったらしく、何分も置かずして早々と友人や家族のグループラインで情報が飛び交いました。

 寝直して、早い朝3時過ぎに起きてDAZNで途中から試合を観始めたとたん、早くも不用意なバックパスが相手に渡りそのまま失点し、0-1で敗れました。3戦目にして早々に暗雲たちこめました、ワールドカップ進出はもうお終いでしょう。こんな戦いはあの加茂周さんが、やはり中東のチームに負けが続いて、急遽岡田さんに変得られた時を連想します。あの時は、かろうじて本選に出られたものの一勝もできずに敗退しました。

 柴崎、酒井、長友、吉田、原口などのベテランと海外組中心の代わり映えしない顔ぶれと戦い方は、世界で通用しないことが明らかでした。とりわけカウンターを中心とした「速い攻め」が全くできません。大迫もかつての輝きは無く、南野は故障明け、他の海外からの選手も自チームで活躍できていないのです。過去の栄光や実績は、勝負の世界ではなんのメリットもありません。長友はとっくにトップチームからは解雇され、だんだん落ちるリーグを転々としていますし、大迫はついに帰国しJリーグ入り(都落ち)なのです。少なくともオリンピックで戦った選手を招集し、立て直す方策をとるべきでした。森保監督解任しか手はないと思えますが、誰かいい監督が他にいるかとなると厳しいかもしれません。

 気を取り直して、今日は牛丼のお話にします。速い、安い(タダ)、上手い(自画自賛)がワタシの篆刻のモットーであります。途中を省略し印稿も頭の中で出来たら鉛筆とサインペンで印面に書きます。彫っている中で修正し、改変すると言う離れ業(笑)なので、出来上がりは最初の構想とはだいぶかけ離れています。30分もあれば簡単な印が出来上がりです。

 早い安い美味い、とくればこれは吉野家の牛丼に尽きます。まだワタシが学生だった頃、夜遊びして伊勢佐木町あたりを徘徊し、始発を待つまで、夜明けの吉野家に入ると、うっすらひげが伸びたおかまなどが牛丼をつまみにビールを飲んでいたのを思い出します。

 金融機関に勤めるようになって、融資の担当をしました。まだ20代の若造が企業の財務状況や審査案件の妥当性などを審査するので危なっかしいたらありません。ある中小建設企業の融資の稟議が通らず、上司の課長と夜その会社に押しかけ、会社資料帳簿などを自分の目でチェックするという得難い経験をしました。結局、銀行に提出した仕掛工事・受注工事の在庫と未収工事代金の明細がほとんどすべて粉飾であったことが判明しました。新規に受注した工事は無く、融資の返済資金に充てるはずの未収金も払底していたのです。

 実態が分かってその会社を出たのは夜11時を回っていました。疲れた体で食べた吉野家の牛丼のことは今でも鮮明に覚えています。

 そして、先日何気なくテレビを観ていて映った邦画が「箱入り息子の恋」(星野源主演)10年近く前の映画ですが、今まで見たことがありませんでした。かなり非現実的でご都合主義的なストーリー展開で、無理やりコメディ仕立てにしていました。平泉成、森山良子、大杉漣、黒木瞳 などのわき役がいい味を出して興味深い映画でした。
 
 全盲のヒロインとオタクで風采の上がらない主人公がお見合いをして、お互いの抱えるハンディ(昇進もしないダメ公務員)をなじって親同士がひと悶着します。それでも外で会うことになったヒロインを最初に連れていった食事が「吉野家」というシーンが出てきます。全盲の深窓の令嬢はそれまでで、牛丼などを食べたことはあるはずもないのですね。

 その後突発的な事故を経てお互いの仲は裂かれるのですが、彼女が一人で杖をついて吉野家に向かうのを主人公が見かけ、声を交わすことなく牛丼を食べながらお互いに号泣するという展開です。ハッピーエンドになりそうな余韻を残してエンディングとなりましたが。映画はともかく、牛丼が食べたくなりましたね。

 ワタシは正直牛丼が大好きで、おしんこに生卵を追加で頼んで、紅ショウガと唐辛子と一緒にのっけて食べます。定年後家内とお昼も一緒することになってからは、餃子の王将、スシロー、 丸亀製麺 、サボテンのとんかつ、サイゼリアどれもお世話になっております。値段が安くて近場にあってすぐに出てきてすぐに帰れる安心の味ですね。

 家内が、犬友の一人税理士の奥様と牛丼のアタマの大盛 (肉だく)の話をしたら、その方は若い頃一度食べたことがある、と仰ったそうです。あぁ。やはり、牛丼はワタシ達庶民の味方、士業と言われるような上流の人たちは牛丼などはお口に合わないのかもしれません。あるいはプライドが邪魔をしているのかも。こんな美味しい牛丼が食べられるのなら、プライドなど要りませんね。

 いつも以上にとりとめのないブログで申し訳ありません。

コメント
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