植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

肥しは バラ・果樹栽培のキモ

2020年11月10日 | 植物
今年最後に仕込んだ「ボカシ肥料」がほぼ出来上がりました。材料はコーヒー滓、油粕、米ぬか、腐葉土、たい肥、牛糞たい肥・骨粉であります。夢のオールスター、有機肥料のドリームチームであります。これに前回作った物の残りと「発酵鶏糞ペレット」4袋を加えて、この冬から春にかけての有機肥料です。


 通常肥料は、春から夏にかけての植物の生育期に合わせて施肥します。有機肥料だけでなく、液肥・化学肥料も即効性がありますから、元気のない野菜や草花には、併用いたします。液肥は、安くてお手軽なハイポネックスに加えて、万田酵素とHB101(植物活性剤)やメネデール(発根促進)などを取りそろえていますが、その効果はよくわかりません。気休め・おまじないのつもりです。

 冬に施肥するのは、果樹とバラです。
今の薔薇はほとんどが四季咲きで、遅いものは晩秋まで咲き続けます。昔は薔薇の施肥は冬から春にかけての1回でいい、とも言われていましたが、これは一季咲のバラで、春から秋まで何度も開花を繰り返す四季咲きのバラには当てはまりません。何度も花を咲かせると株も弱ります。元来薔薇は肥料食いでもありますね。梅雨時期を除いて、五月頃には一番咲きの後のお礼肥、夏の追肥、そして冬の寒肥、と時期を見ながら施肥します。

 ただし、バラに限らず、肥料のやりすぎは徒長したり、害虫を呼び寄せたり、あるいは病気の元になったりもします。やり過ぎないことも大事なのです。
 もう一つ、ボカシ肥料も鶏糞も、肥料としては非常に効き目が強い万能薬ですが、強すぎるというのが難点でもあります。バラなどは根が繊細なので、強い有機材を直接与えると「肥料やけ」を起こします。根っこが肥料の強い成分で枯れたり傷んだりするのです。土を掘り起こして根に肥料が直接あたるのは避けた方がいいのです。株から少し離してボカシ肥料や油粕主成分の大粒の固形肥料を置くようにしています。これを置き肥と言うようです。鶏糞はさらに少量を遠くにパラパラと撒く程度に抑えます。心配な方は、効き目が穏やかな牛糞たい肥が無難であります。

 腐葉土は植物全般、どれでも使えて効果が高いものですが値段もなかなかのもの、しかもコガネムシの幼虫が集まって来るので、やや控えております(笑)

 12月頃からに与える寒肥(有機肥料)はとても大事です。一年分の栄養をこの時期に蓄えさせるのがきれいで大きな薔薇を咲かせるコツであります。春になるとバラの茎が一回り太く、赤くなります。これが糖分を貯めている証拠、これからどんどん新たな枝が伸び赤紫の蕾や新葉が吹いてくれば一安心です。

 更に、もっと力を入れるのが「果樹」全般です。花を咲かせるのと、大きな甘い実をたわわにつけるのとでは、果樹の負担が格段に違います。冬の寒肥から春先授粉後の追肥を継続的に行います。花芽をつける時期と授粉時は肥料は原則としてやらないようにしています。葉を茂らせるのに有効なチッソ成分過多などは、花付きや結実が悪くなるのです。
 夏場は肥料を控える、というような果樹もあるようですが、成長期や果実の充実の為に多めに、養分が途切れないようたっぷりと与えるようにします。

 化成肥料は、成分表示がありバランスよく施肥できます。有機肥料の成分偏りを調整するために定期的に併用いたします。これから1月にかけて、スーパー肥料のボカシと発酵鶏糞に加え、株元にはもみ殻を沢山盛ります。気温が下がると植物は活動が弱まり生長も鈍ります。しかし、寒い時期に出来るだけゆっくり栄養分を吸収させるのです。土の上に置いた有機肥料は時間をかけて分解され土になじみ、土中にとどまったまま少しずつ吸収されます。

 冬を間近にして準備万端整いました。植物にとって、日照・気温・降水は重要ですが、こればかりはお天気任せになります。ワタシが手を出せるのは、まず土づくり、根が欲しがる養分提供ということが第一であります。肥料は植物の食べ物、ついつい沢山肥料を与えるのがワタシの、そして多くの素人園芸家の習わしではありますが。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする