人民解放軍が全面協力している映画。エンドロールで主役の楊子栄が1947年に死去、と出てきたものだから実話かい?と思ったら、もともとは曲波の「林海雪原」という小説で、既に1960年に一度映画化、さらに文化大革命の時期には革命模範劇として盛んに上演されたそうです。さらに1970年には革命京劇をそのまま映画化した「智取威虎山」まである、共産中国ではかなりメジャーな題材でした。
1946年、日本が降伏して撤退した後の中国東北部では、匪賊が勢力を競っていた。30人足らずの人民解放軍の小隊に、中央から楊子栄(張涵予チャン・ハオユー)と白茹(佟麗婭トン・リーヤー)が応援としてやってくる。日本軍が要塞化した威虎山を拠点に周辺の村々を荒らすハゲワシ(張家輝レオン・カーフェイ)率いる匪賊を討伐すべく、楊子栄が単身敵地に潜入し攻略の機会を窺う。。。
男臭さが漂うアクション映画です。出てくる女優は白茹役の佟麗婭と、ハゲワシの妾(余男ユー・ナン)の2人くらい。後はむさ苦しい盗賊どもに武骨な人民解放軍の兵士で、色合いもかなり地味、映画を見る楽しみが今一つ足りません。
枝切れを使ったスキーだったり、威虎山に乗り込む解放軍兵士たちが谷を渡るロープを張るシーンなんかはヒヤヒヤワクワクして、そういば監督は徐克ツイ・ハークだったと思い返したり。
匪賊の襲撃で解放軍のメガネ君が犠牲になったり、母親と生き別れた子供が無事再会できたりと、感動を狙う場面はあるもののちょっとわざとらしいというか予定調和な感じで素直には見られなかったなあ。
最後に威虎山へ突入する戦闘シーンは派手で、秘密基地が崩れていく様は爽快な感じがさすが徐克!もう少し華がある方が良かったけれど、革命京劇だとそうもいかないのかもしれません。
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1/4 シネマート新宿 2016冬の香港中国エンターテイメント映画まつり
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