まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

いいなり!ドM少年の純愛物語

2012-12-09 | 日本映画
 「半分の月がのぼる空」
 肝炎で入院中の高校生裕一は、看護師の亜希子から里香という少女と友だちになってやってほしいと頼まれる。勝気な里香に翻弄される裕一だったが、彼女が重い心臓病を患っていると知り…
 お涙ちょうだいな不治の病、虫歯になりそな乙女スウィート純愛、2大私の苦手要素が見事なまでにドッキングされた映画。何度も途中リタイアしかけました。韓流ドラマもそうですが、こういう系統の映画やドラマに涙したりときめいたりするには私、未経験な汚れない年ではないし、何もかも知りつくしてるから返って夢物語として楽しめる年でもない、中途半端すぎる年なのでしょう。こういう作品を観るたびに、どっぷりと甘い世界にハマれず、冷めた意地悪な見方やツッコミしかできない自分がイヤになります。たとえば…こういう話って結局、美少女とイケメンでしか成り立たないんだろ?とか。里香がもし日馬富士みたいな女の子だったり、裕一が金正恩そっくりな男子だったら、お互い絶対恋に落ちたりしないんでしょうし、日馬富士と金正恩のラブストーリーなんて願い下げです(いや、ある意味見てみたいかも?ありきたりな美男美女の恋愛ものより面白そう…)。

 死ぬかもしれない里香が願うことが、山に登りたいだのセーラー服を着て学校に行きたいだの、学園祭の舞台でヒロインを演じることだの、何だかなあ。短い命を燃焼させるような胸に迫る必死さとか痛みとかがなくて、トホホというかイライラというか。私が里香だったら、もっと有意義に限られた時間を使うけどなあ。せっかくイケメンがそばにいるのに、もったいない。
 陳腐な内容に挫折しかけた私を最後まで観させたのは、言うまでもなく裕一役の池松壮亮に他なりません。

 壮亮くん、やっぱカッコカワイイ~ので、ひとつオマケ♪心優しく純真で、気の強い女の子に振り回される少年役は、ほとんど「とめはね!」と同じですが。里香の言いなりになって下僕のように動き回る姿は、私もこんな男の子を奴隷にしてみたい~♪というS心をソソります。
 ドMな壮亮に萌えまくりですが、やっぱ彼の基本は静かなる凛々しさです。ヘタレな役でも、それは隠せません。あどけない顔の少年なのに、堂々と毅然としてて、男の翳りや哀愁さえあって、少年らしい幼さや未熟さが感じられない。すでに老成されてる感じがする。演技力の高さが、その要因かもしれません。今回も、大げさな動きや表情をしなくても、台詞なしでも、裕一の万感の想いがこっちに伝わってくる。思わず見入っちゃうんですよねえ。やっぱ他の若手俳優とは役者が違うなあと、またまた感嘆させられました。もちろん、その可愛いけど男らしい風貌もイケまくりです。最近では「十五歳の志願兵」とか「陽はまた昇る」など、ドラマでその肉体美を披露していましたが、ほんといいカラダしてるんですよね彼。この映画ではまったく脱いでませんが、パジャマ姿でもそのガタイのよさはよく分かります。里香を後ろに乗せたバイクを走らせるシーンがあるのですが。ああ~わしも後ろから壮亮にギュっとしがみつきたい~その背中に頬を埋めたい~と、乙女な妄想を楽しんでしまいました。あと、壮亮くんは声が美しいですよね。何言ってんのか分かんない若い俳優は、壮亮くんから発声方法や台詞まわしを学ぶべき。

 ルックスといい演技力といい、ワタシ的には将来性№1な若手俳優である壮亮くん。いろんな役に挑戦してほしい。ジャ○ーズとかでもできるような役は、彼にはもったいない。ファンとしては、「愛を読むひと」とか「藍宇」みたいなのに出てほしいんだけど。今の邦画じゃ無理かな。
 里香役のは忽那汐里(最近になって、くつなしおり、と読むと知った)、CMでよく見る子ですね。クネクネネチョネチョしたブリっ子じゃないところに好感が持てますが、あまりにも健康そうで全然病弱に見えませんでした。逆に壮亮くんをダッコもおんぶもできそうな逞しさがあったよ。
 成長した裕一役が、何であの人なの。納得できん。壮亮が、あんな寝ぼけた顔のおっさんになるわけない!お人よしっぽいキャラを演じてるけど、何か意地の悪さとか計算高さを彼には感じて仕方がなんですよね。すごく苦手です。

 ↑また時代劇に出てほしいなあ。あと、三島由紀夫の「潮騒」とか。彼のフンドシ姿を妄想してる私は、ほとんどエロおやぢ(汗) 
 ちなみに壮亮くんの新作は、吉田修一原作の「横道世之介」です。

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