まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ヤリ部屋の惨劇

2014-05-25 | 日本映画
 「愛の渦」
 とあるマンションの一室に集まった男女8人。彼らは性欲を満たすための乱交クラブの客だった…
 ついに観てきました~!愛しの池松壮亮が、劇中ほとんど裸で、しかもヤリまくっているという、見たいけど見るのが怖いような問題作を、ついに。
 あわわわ。壮亮くんったら…もうね、絶句ですわどーせ大したことないんだろ、とタカをくくってたんですが…近年類を見ないほどの“そこまでやるか~!?”っぷりに、衝撃を通り越して悲しくなってしまいました。壮亮くんがまだ中学生の時から、その成長を見守ってきた私。いたいけだった壮亮くんが、こんな役をやるようになるとは。息子が男になってしまったことへの母親の痛感って、こんな感じなのでしょうか。とにかく壮亮くん、もうすっかり男になってしまいました…

 若いイケメン俳優は星の数ほどいますが…やっぱ壮亮は別格の存在ですよ。こんな役、こんな演技、彼以外にできないと思うし。やってることも、ベッドシーンとかラブシーンとか、そんな生ぬるいもんじゃなかった。ほとんどAVだし!ケツ丸出しで、ガンガン腰動かしてる壮亮。後ろから前から女を突きまくるピストン運動の、激しいこと激しいこと!特に騎乗位がヤバかった!そこには美しさや甘さなどカケラもなく、ただもう性欲をもてあました若者の濁った激情があるのみ。ヤリまくる壮亮くんの顔は、ちっとも気持よさそうじゃないんです。その苦悶顔は、まるでゲロを吐こうとしている時のようだった。スゴいことヤッてますが、ちっともエロくないです。

 壮亮ファンなら、ヘンな汗かいてしまうこと必至なシーンが、まさに渦巻くように襲いかかってきます。とりわけ衝撃的(笑撃的?)だったのが、途中参加してくるデブ女に、ほとんどレイプされるシーン。巨体にのしかかられ乳を顔に押し付けられる壮亮、その苦痛顔に萌えましたが(笑)。いや、私にとって最もショックだったのは、ラストのセックスシーンでの、初めてのディープキス。舌が~!舌使いが~!あのキスはエロかった!あと、何か幼い喘ぎ声が可愛かった。激しい腰使いといい、エロい舌使いといい、実際にもセックス巧そうやな!と、彼の私生活での性生活が想像されて、何かモヤモヤしちゃいますね(笑)。
 大胆果敢すぎる性的演技もさることながら、感情表現も独特かつ卓越してるんですよね。台詞が少なく、喜怒哀楽のほとんどない表情なのに、目つきや些細な動きで心情が伝わってくるんですよ。欲望から恋へのうつろいなんか、ほんと繊細で静かだけど豊かでもあって。とにかく、ここまやればもう何も怖いものはない、というところまで若くして到達してしまった壮亮くん。その役者魂は、同世代の若手、いや、ベテランさえ畏怖する壮絶さではないでしょうか。その程度で演技派ぶるなよ、な男優が多い中、強い衝撃と深い感銘を与えることができる本物の役者!と、あらためて壮亮くんのスゴさを思い知った今回です。

 壮亮くん、女に相手にされない根暗なニート役なんですが…確かにあのドヨヨ~ンとした雰囲気、コミュニケーション障害っぽいキャラは、他人を遠ざけてしまうけど…イケメンなのは隠せないんですよね。あのルックスなら、性格に多少難ありでも、女は寄ってくるんじゃないかなあ。風俗行かなくても、街に立ってたら逆ナンされそうだけど。私が乱交に参加したら、間違いなく真っ先に壮亮くん選びますよ(笑)。興奮した女子大生にソファで押し倒されるシーンの彼、腹筋がきれいに割れてる!底辺ニートが、何であんな肉体美なの(笑)。それと、無精ヒゲ生やしてなかったら、ほとんど子どもな童顔。ヒゲなしだったら、とても見てられない性的児童虐待になってたでしょう(笑)。

 お話も、元は舞台劇らしい内容と展開でした。てっとり早くセックスしたいから集まったはずなのに、全然てっとり早くない。ヤるまでの段階や駆け引きが、かなり大変。ヤった後も大変。ヘンな馴れ合いや敵意、本音が噴出して、超気まずい空間になるのがイタすぎて笑えました。実際あの場にいたら、いたたまれないだろうけど。男が嫌がられたり拒否されるのと、女がそうなるのとは全然違いますよね~。気まずさが笑いになってはいたけど、不毛な虚しさも充満していて、人間って愚かで悲しい生き物だなあと痛感させられます。
 人前でも平然と性行為に没頭できる、性欲ギンギンギラギラな人たちの、底なしの精力が圧巻かつ不気味でした。一晩に何回もできるなんて、羨ましいような恐ろしいような。職場の若い男子に訊くと、3、4回なら問題ないという答えがほとんどでしたが(笑)。女の子には訊けないなあ。まあ、性欲なんかないほうが救われるな、と自分をかえりみてホっとしたりも。
 男女8人役の男女優の脱ぎっぷり、赤裸々なセックス演技に脱帽。妻子がいるサラリーマンの客役、最近売れっ子の滝藤賢一も、すっぽんぽんになって頑張ってました。彼がキムタクより年下と知りビツクリ!客の絶倫フリーター男役、新井浩文も負けじとアンなことコンなことヤってました。それにしても…あーいう演技って、ほんと大変なんだろうなあ。ヤってないのにヤってるように見せなきゃいけないなんて、ためらいや羞恥心なんてかなぐり捨てて挑んでるんだろうなあ。その他のキャストには、オーナー役にこれまた売れっ子の田中哲司。そして、態度の悪さが笑える従業員役の窪塚洋介も好演。ヨースケ、今でも可愛いですね~。田中氏とヨースケ、客に対して超上から目線でエラソーなんですよ。私が客なら怒って帰るし二度と来ないけど、彼らの冷たい軽蔑に反発できないほど、切羽詰まった客たちが滑稽で悲痛でした。

 ↑期待通り、いや、期待以上に見事な役者に育った池松くん。ヌルい映画やドラマは吐いて捨てるほどいるイケメンに任せて、チャレンジングな役者道を邁進してほしい!でも、たまには可愛いイケメン役とかもお願いします
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする