まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

危ない下宿人

2013-08-09 | 韓国映画
 お松の第3回韓国映画祭⑥
 「2階の悪党」
 情緒不安定気味の未亡人ヨンジュは、容貌コンプレックスの娘と二人暮らし。生活のために賃貸しした2階の空き部屋に、自称作家の中年男チャンインが入居する。人当たりはいいが怪しいチャンインの正体と、彼がヨンジュの家にやって来た目的とは…
 韓国のカリスマ的俳優、ハン・ソッキュ主演のブラックコメディ。彼の作品を観るたびに、名優だなあと感嘆はするものの、ぶっちゃけ顔がタイプじゃないし、クセとアクが強すぎて苦手な存在だったのですが、ドラマ「根の深い木」の彼は、そんな苦手意識を払拭するほど素晴らしく魅力的だった。ソッキュ氏って、まず声がいいですよね。美声。朗読とかナレーションとかでも、いい仕事しそうです。顔と雰囲気が、一目でフツーじゃない人と分かる怪しさ胡乱さ。もう犯罪者か刑事の役しかできないんじゃないかと、勝手な心配をしてしまうほど。なので、根深木の王さま役を名演した彼、やっぱスゴい俳優と再評価。今回の彼も、ヨンジュが情緒不安定じゃなかったら、ぜったい同居はしないだろう怪しさでいっぱいな男。怪しい悪人な彼が、手八丁口八丁でヨンジュの機嫌をとったり誘惑したり(仕方なくって感じが笑える)、イカレたヨンジュ母子に振り回され、ひどい目に遭ってアタフタドタバタ、満身創痍になる姿が笑えます。ぷっつん女ヨンジュにイライラカッカ、ふざけんなー!!いい加減にしろー!!でもグっとガマン、なソッキュ氏がコミカルで、可愛く見えたりもします。でもやっぱ、どこか凄みがある(顔が基本的に怖い)ところも、ソッキュ氏らしかったです。チャンインの正体、やろうとしてることを、なかなか明かさない謎めいた内容にしたほうが、ソッキュ氏の不気味な魅力が活かせたのでは、とも思ったが。

 ヨンジュ役のキム・ヘスの珍演もチャーミングでした。どよよ~んと陰々滅々、かと思いきや、突然ヒステリー。めんどくさすぎるネガティヴキャラが、ヘンで笑えます。彼女とソッキュ氏の息の合った掛け合いが絶妙です。二人がデキちゃっても、甘いロマンスなんかに発展しないところが良かった。キム・ヘス、かったる~いアンニュイな、けどトボけた雰囲気と演技が、どこか余貴美子みたいだった。それにしてもチャンイン、ヨンジュが美人で(めんどくさい女だが)ラッキーでしたよ。もしヨンジュが醜い色ボケばばあだったら、地獄のミッションだっただろうから。

 チャンインと、ヨンジュの整形願望娘とのやりとりも笑えます。あと、隣のおばはんとか(チャンインとの口ゲンカが笑えた)、ヨンジュに片想いの若い警察官とか、脇キャラも珍妙でいい味だしてました。イケメンおまわりさん役のイ・ジャンウくんは、ミョン太とパク・ミニョンちゃん主演のドラマ「栄光のジェイン」にも出てるとか。近々視聴予定なので、再会が楽しみです。

 これにて、第3回韓国映画祭は終了ニダ!お目汚し、カムサハムニダ~
コメント (5)
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