まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

レンゲの会・お知らせなど 12月

2018-12-01 16:17:35 | 文庫のページ
◎月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
レンゲの会 2019年1月28日(月)10:00~13:00
  『足音がやってくる』(1982) 『めざめれば魔女』(1984) マーガレット・マーヒー 岩波書店 を取りあげます。
 13:45~14:45 ミニおはなし会  山下みどりさんを囲んで、ミニおはなし会を開きます。
 10月のレンゲの会に参加してくださった柏市の山下さんが、1月27日の若林図書館主催「斎藤惇夫さんと薮内竜太さんの対談トーク」を聞きに、再度来仙します。翌日のレンゲの会にも参加してくださいますので、午後にミニおはなし会を開きます。おはなしを語ってくださる方は、1月12日まで題名をお知らせください(4人ぐらい)。
 次回は2月25日(月)10:00 大人向けおはなし会です。おはなしを語ってくださる方は1月28日までお願いします。

お知らせ 若林図書館主催 斎藤惇夫氏 × 薮内竜太氏 対談トーク
   動物画家・薮内正幸とガンバ

日時:2019年1月27日(日)14:00~15:30(13:30 開場)
会場:若林区中央市民センター 別棟3階ホール
  ** 申し込みは 2018年12月6日(木)より 若林図書館カウンターまたはお電話(022-282-1175)で
     お名前と電話番号が必要です。 **
◎◎文庫にチラシがありますので、どうぞご覧ください。

荒木田隆子さん 心よりご冥福をお祈りします。  
 福音館書店の元編集者、荒木田隆子さんが11月6日に75歳でお亡くなりになりました。
 11月13日、東京での告別式で最後のお別れをしてきました。本当に残念です。
 編集者として、瀬田貞二さんの『落穂ひろい』『絵本論』『児童文学論』、小澤俊夫さんの『日本の昔話』全5巻、近藤信子さんの『にほんのわらべうた』全4巻など、たくさんの子どもの本を編集しました。
 2011年の東日本大震災では大変お世話になりました。文庫の震災支援の活動を資金面で全面的に支えてくださいました。2012年9月には、文庫の35周年記念講演会においでいただいて、「自分流を貫いた人 -私の出会った瀬田貞二先生-」というテーマで講演していただきました。2013年に9月にも再度文庫においでいただきました。荒木田さん、本当にありがとうございました。 
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寄贈本・新しく買った本 12月

2018-12-01 15:15:42 | 文庫のページ
寄贈本
ありがとうございます。武田節子さんからいただきました。
 『おはなしのろうそく32』 東京子ども図書館 2018.11

出版されたばかりの新しい「おはなしのろうそく」です。「しゃれこうべ」「いかけ屋と幽霊」など、こわいお話5編が入っています。こわいお話が大好きな子どもたちにぜひ語ってあげたいお話ばかりです。

新しく買った本
①『幼い子は微笑む』 長田弘/いせひでこ 講談社 2016
 「この世で人が最初に覚える/ことばではないことばが、微笑だ/人を人たらしめる、古いふるい原初のことば。」
 幼い人にとっての微笑について、ことばについて、長田弘さんの想いのこもった言葉が心に響く詩です。そしていせひでこさんの、さまざまな物語を感じさせる絵も素晴らしいです。水彩の淡い色合いと、余白の白が美しく調和して、独特の世界を作りあげています。
 あかちゃんの誕生と成長の様子が、ことばと絵で美しく描かれたすてきな絵本です。2013年に出版になった『最初の質問』もおふたりの絵本です。
②『10才のとき』 聞き手 高橋幸子 絵 西村繁男 写真 大木茂 福音館書店 2018
 1991年4月号の「たくさんのふしぎ」の傑作集です。生まれた時も場所もさまざまな、20代から80代の7人の方の、10才のときを訪ねる物語です。1990年に聞き書きしたものなので、7人の方の年齢も1991年4月の時のものです。
 1903年横浜に生まれた斎藤雷太郎さん(87歳)、1917年高知に生まれた上村しづさん(73歳)、1924年東京に生まれた長堀安民さん(66歳)、1935年東京に生まれた田近桜子さん(55歳)、1945年秋田に生まれた高橋和孝さん(45歳)、1953年福岡に生まれた中澤千恵さん(37歳)、1964年松本市に生まれた朴相五さん(26歳)。
 明治・大正・昭和生まれの7人の方の10才は、そのまま日本の大正、昭和の戦中・戦後がどんな時代であったかを豊かに伝えてくれます。興味深い企画の本です。時代のたたずまいと人々の暮らしを丁寧に描いた西村繁男さんの絵もいいです。
③『図書館にいたユニコーン』 マイケル・モーパーゴ/ゲ―リー・プライズ おびかゆうこ訳 徳間書店 2017
 本物そっくりの木でできたユニコーンのいる村の図書館で、その背に座って図書館の先生の語るお話にどんどん引き込まれていく8歳のトマスの物語。 先生がある日話してくれた子どもの頃の話は衝撃的です。図書館や本屋さんにある本が、時の支配者によって燃やされたこと、その時、先生のお父さんが炎の中から守ってくれた一冊の絵本のこと。お話も本もどんどん好きになっていくトマスの変化が印象的です。
 ところがトマスの村も戦争に巻き込まれ、図書館が爆撃されます。炎の中から、図書館の先生と一緒に村人たちが、トマスも子どもたちも加わって、本を運び出す最後は感動的です。もちろん木のユニコーンも助け出します。
⑤『童話作家のおかしな毎日』 富安陽子 偕成社 2018.10
 富安陽子さんのエッセイ集です。子どもの時代の富安さんのこと、運命的とも思えるご両親の出会いのこと、祖父母のこと、お子さんたちのことなど、興味深いお話がいっぱいです。子どもの本の書き手になったいきさつも興味深いです。
 子どもの頃に、たくさん本を読んだ富安さんは、10才のときに読んだ『風にのってきたメアリー・ポピンズ』の虜になり、空を眺めては日本上空にメアリー・ポピンズが飛んでこないか、もし飛んで来たら、ぜひとも自分の家に滞在してもらおうと考えます。でもすぐに物語の世界と自分の住む世界の違いに気づいてしまい、富安さんは自分で物語を書こうと決心します。高校時代に書いた物語のうち3編を高校卒業の記念にご両親が本にしてくれます。大学時代の恩師がそれを出版社に送ってくださって、子どもの本の書き手になっていきます。
 今こうして自分が存在していること、脈々と受け継がれてきた命のつながり、そのどれ一つが欠けても、今の自分はいないという、自分のルーツを見つめる富安さんのすてきなエッセイ集です。
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