イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「スタア・バーへ、ようこそ 」読了

2016年06月18日 | 2016読書
岸 久 「スタア・バーへ、ようこそ 」読了

お酒は好きだが外で飲むことはまずない。
今では退社時刻も遅いし通勤時間も長くてよけいにそんな機会がなくなった。

それに宴会というのもあまり好きではない。バカ騒ぎしながらドクドクと注がれたビールをおいしいと思ったことがない。また、そこで交わされる噂と悪口ではおいしいお酒が飲めるわけがない。今まで、この人と飲むお酒はおいしいと思ったことのある人は数えるほどしかなく、また逆もしかりで、こんなに思っている気難しい人間と飲む相手も同じように思っていることだろう。

そして、お酒というのはもっと神聖であるべきだと思うのだ。もともと、お酒というのは貴重な穀物を大量に使い醸し出す。わざわざそんな効率の悪いことをしてまで醸す目的というのは、神と出会うため、奇跡を見るためだと言われている。宗教は多かれ少なかれ、奇跡を見せて信者を増やそうとする。つらい修行を積んだ人はその過程で瞑想の最中、奇跡を目にすることができるが一般人はそうはいかない。手っ取り早く奇跡を見るためにお酒が利用された。だから西洋では修道院でワインやビールが造られ、日本では神にささげる飲み物とされているのだ。バカ騒ぎしながら飲むものではないはずのものなのだ。
だから、少なくとも、今飲んでいるお酒はどこでどのように醸され、どんな由来があるのか、どんな歴史をたどってきたのか。そんなものをかみ締めながら飲まなければならないと思うのだ。

そんなことを丁寧に教えてくれそうなのがバーというところなのだろうが、貧乏人でかつ作法の知らない人間には敷居が高すぎる。家でカクテルもどきを作って楽しむのが関の山で、外での唯一の楽しみは帰りの電車の中でのむチュウハイくらいだ。




著者は銀座1丁目で「スタア・バー」というバーを経営する一流のバーテンダーだそうだ。31歳の若さでカクテルコンクールの世界一に輝き、今年の2月にはNHKの「仕事の流儀」にも出演していたらしい。多分、この業界でもかなりの有名なひとなのだろう。
年齢は僕よりひとつ下というのを知ってたじたじとなってしまう。

あたりまえのことだが、お酒に対するこだわりもものすごく、氷のカットの仕方、大きさ、コースター、おしぼり、お酒の温度(度数の強いお酒は冷凍して使ったりするそうだ。)など細かなところまでのこだわりはものすごい。
僕も一応、庭の片隅でミントを育てたり、マドラーはクロモジの木を使ったお手製だが、そこまでだ。一流と最下流の違いは銀河系の端から端までよりもはるかな隔たりがある。

僕も一度でいいから、こんなところでお酒の薀蓄をとことん教えてもらいたいものだ。

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