イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか? 」読了

2020年10月19日 | 2020読書
須藤 靖 「不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか? 」読了

久々にSFを読んでいたのでそれに並行して宇宙の謎についての本も読んでいた。
この本には、宇宙はひとつだけではないという話と、地球が属している宇宙の物理法則は不自然なものであるというふたつの話が主な内容だ。

この宇宙の物理法則というのは非常に不自然なのだそうだ。物質の基本構成物である量子の相互間に働く4つの力(重力、弱い力、強い力、電磁気力)のうち、重力というものは不自然なほど小さいそうだ。しかし、こういう不自然さがないと元素や星、ましてや人間を含めた生物は存在できないほど安定した宇宙は出来上がらないらしい。
そういうことを考えると、この宇宙はあまりにも偶然に出来上がったもので、確率的に考えると、それがただひとつだけ存在しているというのはこれまた不自然。ということは、数多ある宇宙のなかのひとつがこの宇宙であるのだというのがこの本の趣旨だ。

もうひとつ、宇宙がひとつではないという理由が不確定性原理というものだ。有名な「シュレーディンガーの猫」というパラドックスで説明される。
猫とラジウムをひとつの箱の中に閉じ込めて、そのラジウムが放射性崩壊をしてアルファ粒子を放出すると毒ガスが出て中の猫が死んでしまうという仕掛けを想像するのだが、中の猫が生きているのか、死んでいるのかは、箱のふたを開けて中を見る瞬間まで決まっていない。すなわち、量子の状態は観察されるまではその状態が決まっていない。というのが不確定性原理だ。猫が生きている状態と死んでいる状態は確率に支配され、蓋の中には猫の生と死が同居している。
このパラドックスを解消する考えのひとつが、猫が生きている宇宙と死んでいる宇宙が並行して存在し、そんな確率の存在する場所に無数に宇宙が存在するというのだ。

もう、ここまで来ると科学ではなく、哲学や宗教に領域だ。
見る人がいないと世界は存在しているのかいないのかわからない。宇宙は無限の個数が存在する・・。
普通に考えると、じゃあ、この宇宙に宇宙を観測することができるのは人類しかいなかったとしたら、人類が滅んだらその瞬間にこの宇宙は消えてなくなってしまうのだろうか。また、こんなに巨大な宇宙が無数に存在できる空間などどこにあるのだとなってくる。

だからそれは人間の中の空想と不自然さを解消するための方便にしか思えないが、数学的にもそういうことが証明されているという。実際に観測されているわけではないが・・。
それは人がそう考えるから数学の答えがそう示すのか、それともこの世界からは見えることはないけれども本当に宇宙は無数に存在しているのか。そう思いこませる神のような存在がどこかにいるのだろうか・・。

結局、宇宙が無数にあってもそれを見ることができるわけではない。しかし、何かの拍子にそこへヒョッと行くことができたなら、僕はもう、ここへは帰ってきたくないと思うのだ・・。
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