イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

船底塗装

2019年10月10日 | Weblog
小船の船底塗装が終わったので今度は大きい方の番だ。
今回もちからさんに手助けをしてもらって和歌浦漁港のスロープに上架する。



小船の塗装は持って行くものが少ないが、大きい方は塗料が2種類あったり防蝕用の亜鉛を取り付けたりもしなければならないので荷物が多くなる。バイクの足元にも荷物を置くとこんな感じになる。



決して夜逃げの準備ではない・・。

台風19号が接近しているので帰れるかどうかが心配なのだが、予報を見ていると明日の早朝ならなんとか港に帰れるのではないかと踏んだが、この素人考え、大丈夫だろうか・・。
最悪の場合はこのスロープで台風をやり過ごさせてもらいたいな~。



と、あれこれ考えながら台車に船を導くのだが、すでにうねりが入ってきているせいか、それとも操船が下手なのか、うまく乗らない。一度陸に上がった船をもう一度海に戻して再度引き揚げてもらう。なんとか陸に揚がり、午前6時45分掃除をスタート。

今年の水軒の港はなぜだか水がきれいであったように思う。7月の一番水が汚いはずの時期は栄養分たっぷりのスープのような状態なのだろうけれども、今年、少しは透明度が残っていた。これは9月に入ってからの画像だが、夏を通してこんな感じでチヌや子アジが泳いでいる姿を見ることができた。その分、夜空の星が海面に落ちてきたかのような夜光虫のきらめきは少なかった。



そのせいか、カキの付着がすこぶる少ない。



それは船の速度にも表れていて、水面から覗きながらスクリューのカキを落としてやるとそれほど速度が落ちた感じがしなかった。
だから作業も早い。さすがにスクリューと舵板にはびっしりと付いていたがそれでもお昼前に作業を終え、スタンチューブの入れ替えも20分ほどで終了。あと片付けをして午後1時に帰宅。朝のうちは気温も低かったので助かった。



10月の初めに体重が75kgまで増えてしまい、危機的状況に陥ったのだが少し食べるのを控え、今日の作業で久々に70kgを下回った。このくらいでずっと落ち着いてくれればありがたいのだけれもな~。



さて、明日の天気が心配だ。うねりは仕方がないがなんとか航行できるくらいの程度であってほしい。



ここからは翌日の10月11日に書いている。

いつもよりも出勤時間が早いというちからさんに無理をいって午前6時前から降ろす作業をお願いした。彼はスロープからそのまま出勤できるよう車に乗って港まで来てくれた。本当に申し訳ない。

水軒の港でもそうであったが和歌浦の港でも相当のうねりが入ってきている。ちからさんのアドバイスでは、そのまま降ろすと台車から船が離れたとき、うねりにあおられてスロープと平行になってしまうと危険なので、前後にある支柱にロープをひっかけて、エンジンを始動して動ける状態になってから素早くロープを外して離岸してくださいとのことであった。
静かな日であれば、ス~っと台車から船が離れてスペースシャトルから放たれる人工衛星のような気分(どんな気分か知らないが・・)を味わえるのであるが・・。

前のロープはなんとか外せたけれども、後のロープを外すのをミスした。もともと台車の上で船が転倒しないように角材を船底の端っこと台車の間に入れるのだが、毎回角材を調達しないで済むようにちょうどいいサイズでカットしたものに細引きをくくり付けて回収できるようにしている。



これにロープが絡まってしまった。目論見では、ロープの両端をビットにくくり付けて輪っかの状態になっている片側だけをほどいているので、船が沖に出ていくにしたがってスルッと抜けていくはずだったが絡まったロープを支点にして船が回転しはじめた。トム・クルーズがひっかけたワイヤーで敵のヘリコプターがぐるぐる回っている感じだ。大体、このあと、ヘリは墜落する・・。
力さんも大声を出して警告してくれている。うワ~っとなって、とっさにもう片方のくくりを外して角材も放り投げてなんとか離岸に成功。ロープのほうは台車に絡まったままで本当なら一度荷揚場に係留して回収すべきなのだが、このうねりでは僕の操船技術でうまく横付けする自信がない。ちからさんには申し訳ないがそのまま水軒の港に戻ることにした。とりあえず港に無事戻れれば陸路を引き返して回収できる。

港を出てみるとさらにうねりは大きい。ちょうど目の前には避難港に向かうシラス漁船が航行しているのだが、ときおり船影が波の間に消えてしまう。ただ、風はほぼ無風だ。うねりだけならなんとか港まで帰れるだろう。波の振幅は僕の船の10倍程度だろうか、波を登ったり下りたりしながら航行する感じになる。サハラを疾走するパジェロのようなイメージだ。
雑賀崎を回って双子島の島群が見えてくると番所の鼻の対面に大きな波が打ち付けている。10メートルはありそうだ。もう、この近道は通れない。ブログ用にあの波を撮っておきたいけれどもそんな余裕もない。沖の方を迂回して一文字の切れ目を見てみるとこっちも当然ながら通れるような状態ではない。ここもあきらめて新々波止から紀ノ川河口を経由して港に戻った。

 

ロープをかけて護岸に固定できたのでホッと一息。ちからさんからの電話が鳴っていたことにも気づかなかった。電話を入れてみると、「ロープと角材は3輪車の荷台に置いときましたよ~。」とのこと。船の上からバイクを見てみると確かにスロープに置いてきたロープと角材を乗せてくれている。出勤前にわざわざ遠回りをして届けてくれたのだ。重ね重ね申し訳ない。



このロープは台風の時にロープを増設するためにも使っているのだ。和歌浦港に戻る時間が助かり、ありがたいことに少し遅れるかもしれないと思っていた会社に定時に出勤することができた。
たとえくだらない仕事でも、職住が接近しているというのはありがたい。



これで今シーズン、2隻とも船底塗装を終えることができた。あとは魚を釣りに行くだけだ。その前に台風19号が何事もなく通り過ぎていってほしい。そして、沖ではこんなドタバタをしでかさないように慎重にならなければ・・。


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