イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「弁顕密二教論」読了

2015年10月15日 | 読書
空海/著 加藤 精一訳 「弁顕密二教論」読了

顕教と密教の違い、そして密教の方が優れているのだということを空海が解説した著作だ。
顕教とは密教以外の仏教思想を指す。

しかし、この本、空海の著作を現代語に訳しているだけで解説がない。これでは僕のようなような凡人にはほとんど理解できない。おまけに真言宗の経典のいくつかには“不読断”といって余計な注釈を加えてはならないというしきたりがあって口語訳にさえなっていない部分もある。

ほんの少し、ほんの少しだけこんなことではなかろうかと解釈できたことはこんなことだ。
顕教の教えというのは、如来様がそのひとの能力に合わせて説いてくれるので人によってその理解度と到達点が違ってくる。そして理解するのに非常に時間がかかる。対して密教の教えは絶対的な如来様である大日如来が絶対的な教えを説くというものでしかも瞬時に理解できるらしいということだ。
確かに空海は中国に渡ってわずかの間に灌頂を受け真言密教の継承者になったということだから密教とはそういうものなのだろう。

いずれにしても“理解しろ”というよりも“感じろ”ということのようだ。これはまったくスターウォーズに出てくるジェダイがフォースを体得するということと同じようである。
そういえば、大日如来は宇宙そのもので我々人間もその一部でありかつ宇宙そのものであるという考えもフォースに似ているぞ。
ヨーダは空海だったのであろうか・・・。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする