意外と社会派(予定)

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植物学講座  5  スイセン

2010年02月13日 | 植物学講座
『水仙』・・・・・ ユリ目 ヒガンバナ科 スイセン属

ここでは主にニホンスイセンの性質を書いてみます。
ちなみに名前に日本と付いているが、水仙自体は原産地は地中海沿岸の植物。
それが、シルクロードを渡り、中国からニホンスイセンが渡来した。
なんか、詐欺っぽい・・・。

(1)3倍体
ニホンスイセンは3倍体です。
そのため、花は咲いても実をつけず、分球によって増えます。
中国には、普通に2倍体のスイセンもあるんだけどね・・・。
実をつけない性質は植物としてはどうかと思いますが、人には便利です。
毎年、植えた場所からしか生えません。
何かの拍子に別の場所に生えたとしても、抜いたら、もう生えません。
管理しやすいんですよ。

(2)有毒植物
毒成分はリコリン。全草に含まれ、特に球根(鱗茎)に多い。
ヒガンバナ科の植物の多くは、この毒を持っており、
食べると、嘔吐、腹痛、下痢、脱水ショックを引き起こし、重度なら、呼吸不全、昏睡、痙攣、麻痺を起こして死に至ります。
たまに、ニラと勘違いして食べて中毒を起こす人がいるらしい。
気をつけましょう。
それはさておき、セイタカアワダチソウのときにも書いたけど、リコリンはアレロパシー物質で特にキク科の植物の成長を阻害します。
これをセイタカアワダチソウ除けに使えば良いと思うし、花も冬に咲くので、ちょうど良いと思う。
三倍体なので、植えても拡散しないしね。
リコリンは熱に強く、水溶性なので農薬にもなるかもです。

日本には便利な草がたくさんあるね。