山奥の鍛治工房

趣味でやっている鍛冶作業の記録

日本刀傳習所

2011-07-31 19:03:31 | Weblog
 岡山に転勤で住みだして、はや9か月。
 腰痛になったり、親戚のお婆さん亡くなったりといろいろ。
 鍛冶作業は相変わらず。
 なかなか戻れんから、おざなり、というより不可能。
 5月連休にちょこっとやったくらい。
 
 鍛冶関係としては、やはり名刀の産地だけあって、そっち方面に足を運んでみたりすることも多い。
 腰痛が激しくなければ、の話だが…。
 いっつも行くところとしたら、日本刀傳習所である。ここでは自家製鉄が行われている。
 本日は久々に行ってみたところ、神戸大阪方面の方々が見学に来ておられました。
 作られるのは、刀剣よりも包丁が多い。でもそれはおとろしいくらい切れる。
 今日は、タタラ製鉄を吹きあげたところで、ケラをば取り出すところだったが、
惜しくも見逃し、撮影もできなかった。あと1時間早ければ、と思うもどうもならん。
 日刀保で作られる玉鋼について。
 親方いわく、アルミナ成分があって質悪いし硬すぎて粘りも少ないし、刀作っても趣があまりないとのこと。
(親方はすごく研究熱心な方で、原料の砂鉄からできた鉄から玉鋼からみな分析されたらしい)
 その玉鋼(日刀保謹製)の焼き入れ特性は、非常に謎でした。
(作業工程で、お弟子さんに切れ端を見せてもらった。 手桶の水は今日の気温32度と作業環境を配慮して推定25度 切っ先整形時斜め切り落とし作業 地鉄温度は推定750度)
 通常、水温が高いと鋼の焼き入れ特性は下がる。しかし、なぜか影響されずむしろ焼きが入り地金が真っ白になっている。
 自家製鉄でこさえられたモノはそうならない、と聞いた。
 通常売られている安価な鋼とは別物。特殊鋼のそれに近いようでそうでもない。
 玉鋼の等級は2級のAかBだったかは聞きそびれたけども。
 (しまったなぁ。撮影しとけばよかった、といつもながらに後悔)
 
 

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