山奥の鍛治工房

趣味でやっている鍛冶作業の記録

検証実験~竹炭は鍛冶燃料として有効か?~

2008-04-20 18:28:28 | Weblog
4月19日(土)AM9:45~PM17:00
検証実験。
得た竹炭(消炭)が鍛冶燃料として有効か?を実験。
大炭も粉炭も土灰も微塵粉も一緒くたの大カオス状態で実施。
新聞紙1枚で一発着火。しかしながら消したときの水分のために重い。
燃焼している最中にも燃えておらん部分から盛んに湯気が立ち上った。
終いには、炉からも蒸気が発生した。(どこでどう水分含んだんや?)
最大送風しているのが画像である。黄色い炎が出ておるが、これ未炭化部分のものと
思われる。
 温度は湿っておるにもかかわらず1000度以上は出ているものと思われた。
 しかし、これでもって鍛接するとアリャリャのリャ~。
 鍛接技がヘタレました。温度が上がっておらん。外れる。なんでじゃ~。
 仮付けはうまくいったのに、かき寄せた炭が湿っとったためか、はたまた猛烈な勢いで
燃え尽きて素材だけが取り残されたためか。含有するケイ酸塩に阻害されたか。

 竹灰のスラグもまた強烈。火力がなくなって勢いもなくなった。送風機だけが空元気に回っとる。
 送風管が竹炭のこまい奴で詰まっておるがな。(爆)
 それを抜いても温度が上がらん。みれば、ロストル状に水飴の硬い奴がへばりついたようにスラグが
埋めとる。それを取ったらば、莫大燃え出した。
 なんだかかんだか、コークス以上に灰が多いな。
 画像の右上に、ミニ十能があるが、それがロストルを埋めた竹灰のスラグ。冷えると緑色っぽい色をして
おり、ヘタマイトと呼ばれるもんになっていた。
 画像のようにてんこもりにしたって、これでも1時間も保たんよ。
 火造りするうえでは、ええ火加減であった。鍛接する上では、ちと難があるようじゃが、これは含む水分と
送風加減によれば解決できるんじゃないかと思われたが、自信はない。
 結論からすれば、鍛冶燃料としては使える。しかし、含有するケイ酸塩によってスラグが多い。鍛接もそれに阻害される
可能性もない、とは言い切れず。
 乾燥させた炭で鍛接実験だけ、再試験しよう。