地面が見えたぞ

素人ながら農作を「楽しみ」として携わる者、いかなる理由があれど神聖な畑にかつてないほどに草を伸ばしたことを一昨日恥じたのだった。驟雨がやってきて、草刈機の作業を１０％ほど残していた。

天気予報では今日からまた残暑がぶりかえすとのこと、昼食後昼寝をして少し涼しくなった夕方から続きの作業をやり始めた。草刈機では刈れなかった部分と、刈り残しの部分を腰の具合が少しよくなったかみさんと手で引き抜き始めた。
さっぱり見えなかった地面が顔を出し、沢山埋め込んであるコンポストや水貯め用のバケツが現れた。

この数日と昨晩のお湿りで、へばり付いた憎き草も少し抜きやすい。２時間も這いつくばりながら作業をして、腰に軽い痛みを感じ始めたころ夕日が沈んだ。
畑にもろくに顔を出してなかったから、この沈む太陽は久々に見送った。土と戯れて人間らしさを取り戻せた頃、夕景を眺めるのは本当に神々しい気持ちになれる。

人類誕生以来何十万年、変わらぬこの景色だけは「本来の人間」に戻せる力があるのかもしれない。

煙突が上がった！

先週末から朝晩だけではなく、涼しく過ごしやすい天気の日が多くなってきた。梅雨入りも梅雨明けも飛び切り早く、その分連日の猛暑日がとても長く感じられたものだ。これで残暑が長続きしなければ差し引きOKなんだけど、そういうわけにいくかどうかは神のみぞ知るか？

先週単独作業でやった風呂煙突の取り付けに失敗して、今週は２回のオフィシャル「遊び小屋」デーを設定して仲間に連絡した。今日はうーさんとふくちゃんの常連に加えて、体調回復したなべさんが加わった。

網戸の修正をする者、焚き火をしながらまな板の凹みを削る者、庭の草取りをする者、そして昼飯を真面目に作る者の４人にそれぞれに分かれて「遊び小屋」デーが始まった。まだ湿気は残っているものの、日照がなく涼しさが持続している。昼食はテラスで、即席のルーは使っているが牛肉とタマネギ・ニンジン・まいたけなどを刻んで入れた、いつものパウチ入りではない「ハッシュトビーフ」昔からの言い方では「ハヤシライス」を作って皆で楽しんだ。

おかずは毎度お馴染みうーさんち揚げ物、ゆで卵に山盛りのゴーヤの酢の物。気の合う仲間と食すれば、なんでもみなご馳走だ。何故か２時間はあっという間に経ち、涼しさ効果か今日は昼寝をする者もなし。

午後はなべさんとMacchanで水周り小屋屋根にのぼり、煙突を立てることにした。その前に風呂場脇から立ち上がる、内部の煙突取り付けを修正する。針金や専用金具で固定して、今日は焼けていない屋根上作業。専用金具での固定を再チャレンジするも、屋根ケラバから離れ過ぎていたことを反省して、横引き煙突の長さを２０ｃｍ詰めてやり直した。外部煙突を一回バラして、内部煙突からの立ち上がりから接続し直した。

これで多分完璧のはず、道路側から眺めたら２年前に取り付けた本小屋土間の黒色１０５ｍｍ薪ストーブ煙突と２本が並んで立っていた。さあいよいよ週末は、風呂沸かしのテストをやるぞ！　１回で成功するかどうか！！

サボりのツケ

この５週間位の間、当ブログでは畑に手が回らない言い訳を何回か書いていた。その一つは猛暑で日中は野外で作業をする気がしないこと、二つ目は比較的涼しい朝夕は介護当番中の母を置いて畑に行くわけにはいかないことだった。

その結果畑はどうなったか、母を上の妹に引き継いで今日は涼しさが訪れた中、久々に先ず草刈をやろうと出かけた。数日前に訪れた時より、畑は更に酷いことになっていた。いくらなんでも、我が畑でこんなに伸びた草を見たのは初めてだ。どんな事情があるにせよ、趣味とはいえこれは畑作をする者にとって恥だと言えよう。

午前中は先ず、作物が植わっていない駐車場や通路、そして収穫後の遊休スペースに集中して草刈機を振り回した。機械を使ったにもかかわらずたっぷり２時間かかって、雨が降ってきたのをきっかけに作業を終えた。

先日旱魃でサトイモがやられたと書いたが、水不足よりも沢山の蛾の幼虫に取り付かれて葉を食われた方の理由が大きかった。手入れを怠ったツケが回って、多分今年の収穫は望めないだろう。
「金ゴマ」だけは虫に食われず、比較的元気に育った。大切に収穫して持ち帰り、実を熟成させて弾けさせるように玄関脇の土間に立てかけた。これから暫くはツケを払うように、畑に通う回数を増やさなくちゃいけないね。

近頃のオーディオ事情

Macchanが音楽に目覚め、大好きになったのは亡くなった親父の影響だ。物が不自由な昭和２０年代に薄給の親父は、自分のコートを買う代わりに電気蓄音機（電蓄）を買って来てお袋に長く揶揄されていた。鉄針を交換して、数少ないSPレコードでクラシック音楽を聴き始めた。

左は文化放送右は日本放送のAM電波でステレオ試験放送を始めた頃、親父はまた無理して出回り始めたビクターのステレオ装置を買ってきた。昭和３０年代の前半の頃だったが、LPのステレオ盤が出始め最初は「白鳥の湖」や「新世界」など、限られた枚数を擦り切れるほど聞いていたものだ。

大学に進学してからは家庭教師と中元配達などのアルバイト収入は、新しい組み合わせステレオ装置やレコードそしてスキー同好会合宿費用に消えた。先日久々に引っ張り出したオンキョーのスピーカーはその頃の物で、現在駆動しているアンプは半年前に購入した数千円の中国製デジタルアンプ。２０Wｘ２のパワーながら、必要十分な音量でなかなかいい音を出している。

これを機会に大きくて重い自宅のアンプやチューナーやサブウーファーは止めて、別のメーカーのデジタルアンプをネットで購入した。
古いアンプに合わせたサイズのでかい親亀プレーヤーやPCの背中に載る、さしづめ子亀という感じだ。デザイン以外は気に入って、昨日からPCやIPodの音源で楽しみ始め満足している。

ちなみに古い機器はHard Offで２千３百円で引き取ってくれ（リモコンがあったらもう２千円高かったそうだが既に捨ててしまった。残念！）、奇しくも新アンプの購入価格にほぼ等しかった。半世紀前の音と音楽の楽しみ方は、近年正に音をたてて崩れ変化した。その全てを見てきた団塊世代のMacchanは、今の経済状態や環境に合ったやり方と選択でまた自分なりに楽しんでいる。

ゴーヤのジャム？！

数日前朝日新聞朝刊の「声」欄に出ていた、「ゴーヤのジャム」をかみさんが作った。「遊び小屋」のグリーンカーテンのゴーヤも畑のゴーヤも、先週あたりから小型のまま熟して黄変を始めたのが多くなった。

参考にした投書によると、黄色くなって少し緑味が残っている実を使うのが肝なのだそうで、ただ甘くなってしまうのではなく独特の苦味があるのがいいんだという。明日の朝食を待ちきれず、晩酌のつまみに愛用のクラッカーに載せて食してみた。これなかなかいい、口の中をリフレッシュし引き締めて酒の味はもちろんおかずの味も新鮮になる。

今夏は猛暑に見舞われたが、昨年と違って台風に見舞われずゴーヤは茂ってよく生った。お陰で好物のチャンプルや酢の物にして、毎日のようにつまみやおかずにして楽しんだ。そこに改めて美味しく感じるカンフル剤が、この「ジャム」だった。ええもんを教わったわい、夕方デーから帰った母を、市内在住の妹が迎えに来た。５週間の積もる引継ぎ話をして、母の好物の煮豆とゴーヤもお土産に持ち帰ってもらった。

上の妹はまだまだ暑さが残る中これから５週間の介護、ご苦労さんだけどMacchanとかみさんはホッとして粗食でもご馳走に思えた。

奥深い風呂場作り

季節の移り変わりか夏中頻発していた異常気象の名残か、この数日の鬱陶しい天気が一掃されて明快な残暑の一日になった。一時に比べて朝夕は涼しくなり、日中はまだまだ暑いが空気が少し乾いて不快感はぐっと減った。

今週２日目の「遊び小屋」オフィシャルデーは、火曜日に次ぐ登板の棟梁うーさんと共に出かけた。早速木陰で先日の囲炉裏の自在鉤の錆を落とし、錆どめと黒い塗装を施してくれている。
Macchanは風呂場入り口ドア下部分の、防水パンと床の間に出来た隙間を一連の古建具の残り、トイレのドアに使われていた杉の一枚板をカットして塞いだ。贅沢過ぎる使い方だと思うが、全体の雰囲気にピッタリ合致してませんか？

楽しみの昼食は真夏に重宝した素麺の在庫処分、それにうーさん差し入れのパウチ入り中華丼の具をかけて、残り少なくなったゴーヤの酢の物と魚肉ソーセージをおかずにして食す。たった２人でも、さまざまな話題に富んだ２時間近くの豊かなランチタイム。
少し昼寝もして陽が西に傾いたら、うーさんは凹んだまな板削り、Macchanは水周り小屋屋根に上がって風呂罐煙突の固定をする。

一昨日購入したサイズ調整可能な金具を使って、上手に固定できたと思ったのも束の間、風呂場内部の煙突との接合を調節しているうちに屋根上部部分が西側に倒れてしまった。先日なべさんと南北及び西側の３箇所に針金で固定していたが、台風などの強い東風対策が出来ていないなと言い合っていた矢先だった。高所恐怖もあって、単独での煙突立てはなかなか難しい。屋根が熱くならない日の日中、なべさんがやってきた時を狙って再挑戦してみようぞ。

酒類業界の一斉値上げ？

円高の影響か？アベノミクスのマイルドインフレ演出の影響か？この数週間酒類業界の価格の動きが気になる。円安ならガソリンや小麦・乳製品の値上げがTVや新聞で取り上げられるほどのニュースバリューなのに、酒類はマスコミにあまり取り上げられないまま静かにしかも大幅に値上がっているのだ。

特に輸入ワイン・スコッチの値上げ幅が１０～２０％と大きく、次いで焼酎や日本酒の安売り価格も５～１０％は上がっている。毎週のように店頭を覘く「リカマン」の店員さんに「いやぁ～急に値上がりして酒飲みにはつらいやぁ」と言うと、「円安の影響なんですよ、店長に言っておきますね」とマニュアル的優等生回答。

しかし業界の最大手サントリーのウィスキー価格はほとんど上がっておらず、国産が９０％以上を占めるビール系飲料の値段は材料の多くを輸入に頼っているにもかかわらず、値上げ幅は数％未満だ。さてここでへそ曲がりのMacchanの推論。

前述の大幅値上がり輸入品種の多くはサントリーやキリンなど、食品飲料業界の大手がこの１０年独占輸入販売権を購入したり、大金を投じて歴史ある海外の企業そのものを買収してきた。政権の主力経済政策の一つ、マイルドインフレの要因である物価１％上昇の先鋒を担って、物価に疎いおと～さんの趣味趣向品分野に切り込んできたか？

購読している朝日新聞の切り込みは弱くて読んでいられない。「日本酒値上げの秋」という見出しで経済記事に仕立てているが、インタビューした業界の窓口「日本酒造組合中央会」の言い分を真に受けて書いている。曰く国産米６０Kgあたり１１年度は８７５０円、１３年度は１万２千円に急上昇だと。庶民が食する米の価格をスーパーで取材してみるがいい、２年間で４０％値上がったなど誰に聞いても裏づけは取れないだろう。

かくして大手の寡占状態になってしまった酒類業界は、まさに言い訳をしやすいところから値上げの揺さぶりをかけてここを先途に利益確保に入った。表向き国民の味方を標榜する大手の新聞社は、真実の裏づけを足でかせいでとる取材手法はとうに諦めて胡坐をかいているように見える。
Macchanは姑息にも値上げ前のバレンタインやティーチャーズの値段で売っていた、マイナーブランドのスコッチを１本だけ購入して久々のハイボールを飲んで溜飲を下げた。

カウントダウンあと３日

暦の上で秋に入って４日目、朝晩は幾分涼しくなったが日本列島の異常気象はまだまだ続いている。毎日どこかで豪雨があって洪水になったかと思うと、アメリカのどこかの州を思わせる竜巻被害。小型ながら九州では台風の上陸もあって、浜松でも連日湿った風が吹いて時折驟雨が襲うが予報ほどは降らず不快な暑さが続く。

兄妹３人で５週間ずつの輪番で母の介護をしているが、Macchanの当番は５週間目であと残すところ３日になった。母の認知症はワイパックスとパキシルを毎日夕食後１錠ずつ服用する薬量がこの数年合っているのか、毎日デーサービスに通っている（本人は「学校」と呼んでいる）のがリズムになっているのか、お陰さまで症状の進行はゆっくりで発病以来１０年余経過した。

典型的ないくつかの認知症状の中で、被害妄想や恐怖心は減少して結果いつの間にか外に出て行ってしまうことはほとんどなくなった。しかし会話はほとんど通じないことが多く、着替えや食事やトイレなど、生活の基本的な行動は終始付きっきりの介助が必要になってきた。２～３年前から昼夜紙おむつを使用しているが、今回は時折大便ももらすようになった。進化した紙おむつは介護人の手間も本人の不快さも軽減してくれるが、大便の後始末の大変さは格別だ。

Macchanは就寝時傍で寝ているが、着替えやトイレ時の羞恥心はかなり無くなって実の息子でもまかせてへ～ちゃらになってきた。しかし大便を漏らした時はまだまだかみさんの手を借りないと、下半身を洗ってやることも出来ない。かみさん様さまだ。

かくして差し引きトータルでは介護が更に厄介になったということでもないのだが、寝不足も手伝って疲れは４週間目がピーク、最後の５週間目は「も～い～くつ寝るとーー」のカウントダウン状態。世の中には一人でずっと世話している人も多いと思うが、輪番で生活のメリハリが出来るお陰で優しく丁寧に接することもできる。写真は三ケ日の「遊び小屋」玄関アプローチに咲いた「センニンソウ」。

続く暑さのせいか？完成させたくないのか？

先週母の介護とかみさんの介助とで、金曜日の「遊び小屋」行きをドタキャンしてしまった。本人も台風崩れの温帯低気圧がもたらす雨風仕舞いで週末小屋にはつかの間寄ったが、実質１週間ぶりの「遊び小屋」。エントリーがあったうーさんとふくちゃんとで小屋に着いたら、間もなく総監督のなべさんもやってきた。

総勢４名で１週間ぶりに過ごす「遊び小屋」、来てくれた皆の衆もMacchanもなんとも言いようのない久しぶり感だ。うーさんは息子さんから喜寿の祝いに贈呈された帯サンダーのテスト。持ち寄った真ん中が凹んだまな板を、平らに修理する作業から入った。ふくちゃんは既に網戸は仕上がっていたが、不本意な部分を修正する作業に入っている。

Macchanはなべさんと打ち合わせて、風呂場仕上げの煙突部品や灯油バーナー付薪かまどのテストランのための灯油を購入しに三ケ日のホームセンター「コメリ」に出かける。よりにもよって残念ながら「棚卸し休日」、チェーン店の細江店は開いていますといわれたが昼食時間が迫って反対方向までわざわざ行くメリットなし。

昼食は今日も湿気たっぷりで暑いが、先々週テラスのカーボネート屋根に海の家風に「ヨシズ」を被せていた。よ～し今日は久々にテラスで昼食を楽しもう！　テラスのグリーンカーテンで生った「ゴーヤ」の酢の物とゆで卵とうーさんち揚げ物をつまみ兼おかずにして、相も変らぬパスタにミートソースとパルメザンチーズを振りかけて食す。

缶ビール１本とたったこれだけの食膳で、猛烈楽しい話題満載の昼食タイム２時間余り。
なべさんMacchanは午前中に灯油導管の銅パイプを敷設しただけで、午後は先週取り付けた煙突の修正に入る。結局今日も目覚しい進展がなかったのは、暑さのせいか？はたまた潜在的に「小屋を完成させたくない」気持ちが働くのか？　しかし基本的に楽しむための「遊び小屋」、これでええのんとちゃう？　

新米を食す

日本列島における稲作の歴史は長い間弥生時代からと言われていたが、最近は縄文時代後期の遺跡からも炭化した米粒が発見されて「稲作の歴史」は５～６千年前からと訂正されたらしい。

そうか米好きの日本人のDNAは、何千年もかかって磨かれたのかと思うと遺跡を見る目も変わってくるぞ。猛暑だ豪雨だ旱魃だといいながらも、今年も新米の季節がやってきた。有難いことで普段よく行くスーパーにも先々週ごろから、九州産三重県産を皮切りに店頭に並び始めた。酒飲みのMacchanも、麺類を食べない昼食や週２日の休肝日の夕食には必ず「ご飯」を食べる。

価格を優先しがちな我が家も、一昨年までは米だけは贅沢していてうーさんちの「つて」で信州上田の無農薬有機栽培米を取り寄せてもらって食べていた。少し秋が深まってからだったが、こいつの新米は絶品だった。そして今日、米が切れたので地元「静岡産新米こしひかり」を奮発して購入した。

普通なら新米を祝い賞味するためにも、おかずは「新秋刀魚とサトイモの味噌汁」といきたいところ。しかし運悪く？魚嫌いで箸もつけないうちから、「Iさんこれあげる」の母の介護当番中だった。尾頭付きよりもまだ食べる可能性がある上等な塩鮭の切り身に変更するという手もあったが、箸をうじうじさせる母の姿を見て気分を悪くするより、皆で新米を称えようと決めた。

結果は何とカレーライス、畑で採れたタマネギとナスとトマトをふんだんに入れ、明日予定していた豚カツ用のロース肉を全て惜しげもなく？入れた。お陰で天然の甘みがある上品なカレーが完成し、いつもと違って大皿に「ご飯」がよく見えるように主賓待遇にしてカレーを脇によそったのだった。

買い物に行く前は新秋刀魚が頭をよぎっていたので少し残念な気もしたが、人生初めての初新米の味わい方もなかなか捨てたもんじゃないなと思った。