地面が見えたぞ

素人ながら農作を「楽しみ」として携わる者、いかなる理由があれど神聖な畑にかつてないほどに草を伸ばしたことを一昨日恥じたのだった。驟雨がやってきて、草刈機の作業を１０％ほど残していた。

天気予報では今日からまた残暑がぶりかえすとのこと、昼食後昼寝をして少し涼しくなった夕方から続きの作業をやり始めた。草刈機では刈れなかった部分と、刈り残しの部分を腰の具合が少しよくなったかみさんと手で引き抜き始めた。
さっぱり見えなかった地面が顔を出し、沢山埋め込んであるコンポストや水貯め用のバケツが現れた。

この数日と昨晩のお湿りで、へばり付いた憎き草も少し抜きやすい。２時間も這いつくばりながら作業をして、腰に軽い痛みを感じ始めたころ夕日が沈んだ。
畑にもろくに顔を出してなかったから、この沈む太陽は久々に見送った。土と戯れて人間らしさを取り戻せた頃、夕景を眺めるのは本当に神々しい気持ちになれる。

人類誕生以来何十万年、変わらぬこの景色だけは「本来の人間」に戻せる力があるのかもしれない。