団塊世代MACCHAN(まっちゃん)の、<人生これから>だよ!

リタイア後16年、人生を日々面白がる楽しみを綴ります。健康と家族と友人を大切にする、年金生活爺さんの「残日録」です。

映画「おくりびと」に眼を潤ます

2008-10-24 | 日常
1月末の「母べえ」以来、9ヶ月ぶりに映画を観てきた。昨日の夕食時かみさんから「おくりびと」を観にいこうと誘われて、私も意識していた作品だったので二つ返事で「いいねぇ」とOKした。

レイトショウがあるかと調べてみたら、車で10分程のショッピングセンター「サンストリート浜北」内にある「TOHOシネマ」で21:30上映開始とのこと。余裕のヨッチャン、いつものように夕食を肴にゆっくりと晩酌をやって、Webで建築の研究の続きをやって、ブログを書き終わって、かみさん運転の軽トラで雨の中を出発だ。シニアカップル券¥2000を支払って、ど真ん中の席を指定して開始を待つ。お客は20人くらい、いいのかこんな貸切状態で!

ストーリー自体は、笑って泣けてしんみりして満足感に浸れる秀作だ。滝田洋二郎監督が日本映画の大家といわれる監督たちの多くが執着する主題である、「人生とは」「家族とは」何かという問題をしっかり踏襲している。更に「日本の美しい故郷の風景」を踏まえ、この作品の主題である「おくりびと」に代表される人間の職業の貴賎価値観にまで踏み込んでいる。数十年前なら社会派映画と称して暗くなりがちな主題を、笑いとペーソスを織り込みながら巧みに自己主張していく。

主演の本木雅弘さんが、ベテランの山崎努さんや余貴美子さんの確かな演技に助けられながら、しっかりした演技ができる俳優に成長しているのが印象的だ。広末涼子さんは妻役として、夫の「おくりびと(納棺師)」の職業としての価値を紆余曲折を経て認知していく重要な役柄を演じているのだが、地と思われるほにゃほにゃした演技が表に出ていて「いまいち」だと思った。

職業には貴賎が無く、携わる人間が努力していかにプロとして「顧客」を満足させるかに価値があり、その満足度を知って「やりがい」「いきがい」に通じるのだということをこの映画は語っている。山形県の美しい故郷風景と暖かい人情が相俟って、この映画を観終わった満足度を更に高めているんじゃないかな。暖かい気持ちになれる、よい映画だった。



コメント (2)
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