団塊世代MACCHAN(まっちゃん)の、<人生これから>だよ!

リタイア後16年、人生を日々面白がる楽しみを綴ります。健康と家族と友人を大切にする、年金生活爺さんの「残日録」です。

お天道様が見ているよ

2008-09-09 | 日々雑感
カビや農薬が付着した米(事故米)が工業用の糊用に売却されたはずなのに、食品用に転売されていた話を聞いて「何でもありの世の中だからな」と呆れていた。今日7時のニュースを見ていたら、事故米を転売されて自社の日本酒に使用したことが判明して、製品の自主回収を始めた熊本の「美少年酒造」の経営者が記者会見をしていた。酒ファンの私にとっては、福田首相と違ってこればかりは人ごとでは語れない。

「美少年」は高知の「司牡丹」と並んで、南国の銘酒として昔から名高い酒だ。この経営者は「自分たちは被害者で憤りさえ感じる」と述べていたが、市場からの素早い回収対応は賞賛すべきだろう。しかし加害者である「三笠フーズ」との取引が長く、恐らく地元の酒米を中心にした素性が知れた材料ではなく1トン1万円くらいで売却された米を20%位混ぜられたものを、多分格安で仕入れて使っていたのだろうから100%被害者と言えるかどうか。

酒ファンの邪推だが、日本酒の長期凋落傾向の中で「水や米の素材と醸造法にこだわった高級酒」と「大手の安売り量販店向けの晩酌酒」に挟まれてこの10年はかなり苦境に立たされていたはずだ。そんな中で経営を成り立たせるための、「無理」がたたったのではないか。

私は最近日本酒を自分で買う時は、地方の名も無い小さな酒造会社が作った「純米酒」か「米だけで造った酒(純米酒とは言えないらしい)」を選ぶことが多い。当たり外れはあるが、安くてコクがあって美味いものも多い。写真は先週杏林堂で仕入れた「純米吟醸酒」だが、ちょっとアルコール度数は低いがまあ当たりだ。何より1000円位の価格が嬉しかったが、ニュースを見て「純米は純米でもーーーワケあり純米か??」と疑い始めた。

昨日今日は休肝日なので敢えて味を確かめていないが、カビや農薬臭さを削るために精米度を吟醸用の60%以下にしたんじゃないだろうね。疑い始めたらきりがない。何でもありの世の中になって、昔からの「お天道様が見ているよ」という悪を戒める格言が通じない。せめて「天網恢恢疎にして漏らさず」の格言は、今後も生き続けていくと信じたい。
コメント (2)
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