すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【森保ジャパン】森保監督の「頭の中」をプロファイリングする

2019-07-15 16:29:51 | サッカー日本代表
彼は何を考えているのか?

 森保監督がメディアに戦術を語らないため、めざすサッカーがわかりにくい森保ジャパン。想像すれば、おそらくポジショナルプレイの要素にトランジションとデュエル、縦への速さ重視、といったところだろうが、実際に森保監督は頭の中でいったい何を考えているのだろうか?

 森保監督を語るときには、おそらく彼が西野ジャパンで得たであろう体験がヒントになる。

 本田が現場監督でチームを仕切り、柴崎がポジショナルプレイ的なアイディアを出す。こんなふうに選手が自主的に意見を言い、ふところの深い西野監督(当時)が聞き役に回る。そのことで選手の個性が実戦に生かされるーー。

 西野ジャパン内でのそんなチームコミュニケーションを見て、森保氏は民主的な、一種の「ゆとり教育」的なチーム運営に目覚めたのではないか?

 竹刀を持ち、生徒を追い回すこわもて体育教師のようなサッカー指導者とは対極にある、物わかりのいい温和なリーダー像。いかにも民主主義者が誘惑に駆られそうな指導者像である。

 ならば自分がめざすサッカーを公開でしゃべれば、それは押し付け教育になる。で、「オレは対外的にものをしゃべるのをやめよう」と考えた。だから森保監督はメディアに戦術を語らないのではないか? いい意味で自己顕示欲が強かったハリルとはまるで正反対のやり方だ。

 ゆえにまず選手に素でプレーさせ、特徴や武器を見定める。で、それらを組み合わせてゲームモデルを作ろうとしているのではないか? つまり監督が「これで行け」とトップダウンするのでなく、各選手の個性や強みを生かすボトムアップでチームを作ろうとしているのだ。この記事『まず選手の個性ありきのシステムであるべきだ』で書いたように。ならば、いまは各選手の特徴を観察している段階なのだろう。

 だから中島の自由奔放なプレイスタイルを見ても、ふつう頭の固い指導者なら「もっと球離れをよくしろ」とでもいいそうなものだが、言わない。ポジショニングの修正やシステムの噛み合わせについても、あえてハーフタイムで修正しない、のではないか? いかにも大胆な放任主義だが、これも「自分の頭で考えろ」=ボトムアップということなのか?

 このやり方がいいか悪いかは抜きにして、森保監督の頭の中を客観的に推論するとすればこんなふうになる。

 とはいえ2022年のカタールW杯に向けたアジア2次予選は今年9月から始まる。2020年の東京五輪ももうすぐだ。そろそろ森保監督の「正体」が姿を現すころではないか?

 もし万一、現状修正なしで無策のまま本番に突入するようなことがあれば、この記事での推論は単なる深読みになってしまうが……そうならないことを祈りたい。

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