築地まぐろ屋3代目 豊洲市場場内からのマグロ新鮮情報

築地市場場内で40年以上のマグロ仲卸をしている、『松井水産』より、豊洲に移動しマグロの仕入れ情報、お得情報を毎日に配信

世間の認識と競り場の現実!

2011-09-22 10:04:55 | Weblog
昨日の台風は日本列島を直撃し、都心でもかなりの被害が出ていましたね。
朝、駐車場から市場まで歩いてくる途中に根元から倒された街路樹や折れた枝が散乱しているのを目の当たりにして、改めて昨日の台風の凄まじさを感じました。
ホント、今年は自然の恐ろしさを感じさせられる年ですね。。


そんな日の翌日の今日の競り場ですが、思ったより近海の大間のマグロが出ていました。マカジキや他の小物類などは無いかもしくは非常に少ない状況ですが、輸入物も含め、マグロは多くはないものの、予想していたよりは数あってびっくりしました!
それでも大西洋などは成田に着陸できずに大阪に降ろされてしまった荷もあるようで、輸入にも台風の影響は少なからず出てしまったようです。


そして今日の競りですが、大間、大西洋はそれなり…大西洋はやっぱりちょっと高いですかね??連休前と言うこともあり値はしっかりしていました。しかし、何より驚いたのは養殖本マグロの高さ!!おそらく今日、回し(平均)で一番高かったのではないでしょうか!?
世間的には
天然マグロ>養殖マグロ
大間のマグロ>>>輸入養殖マグロ
の図式になると思いますが、実際に築地市場の競り場では大西洋よりも!国産大間よりも!!回しではスペイン養殖マグロの方が高いのが現実です。(あくまで今日の相場ですが…)
確かに大間などの津軽海峡の天然本マグロには魚が良いものもあり、そういう魚には他のどんなマグロよりも高値が付くのは間違いないのですが、しかしながら大間だからといって何でもかんでも良い物かというとそういう訳ではないんですよね。。
値が出るということはそれだけ需要があるということ…よくテレビなどではリポーターが『なんと大間のマグロですよ~!』なんて言ってますが、競り場の現実では脂の薄い大間のマグロよりも脂の強い養殖マグロの方が求められているという今の現状がよくわかりますね!
いずれはリポーターが『何と高級なスペインの養殖マグロですよ~♪』なんてリポートする日がくるのかもしれませんね!(多分ないと思いますが…^^;;)


世間は三連休ですが、市場は土曜日やってまーす!!
土曜日には海も落ち着いてるかな??
大西洋はあるって話を聞いてますが…(^-^)


写真の魚は地中海の養殖にも負けないくらい脂の乗った大西洋ボストンの天然本マグロ!腹の真ん中です♪

腹の厚みが…すげっ!!