えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

もし私が真央なら

2014-05-20 09:40:26 | 歌う

            「もし私が真央なら」

 ❤転んでもいいではないか浅田真央わたしは転ぶわけにはゆかぬ  松井多絵子

 もし私が浅田真央なら今後はどうするか。彼女の祖母の年かもしれないオバアサンの私が図々しことを考えている。昨夜のテレビに緑風のように現れた真央、「体も気持ちも少しお休みすることにしました」とほほ笑みながら云う。古代の謎のほほえみ、観音菩薩を思わせる。老女の私たちは若い女たちをトヤカク云う。悪口が多い。しかし真央は例外。まるで自分の孫のように支持する。頑張る、真面目、素直、優しさ、品のよさ、こんな女の子は稀少だ。

 彼女は今、23歳。半世紀前は23歳が結婚適齢期だった。女の旬、23歳までに結婚しないと女の値段が下がる。A君かB君、C君を選ばなければ、選んでもらわなければ、予約してもらわなければと迫られる齢。特技があり自立できる女性以外は焦らされた。つり合いのとれた相手はお互いの条件で決めたのだから、性格の合う相手を望むのはゼイタク、女の23歳は妥協の齢でもあった。

 「しばらく休養して考えたい」、羨ましいようなシンドイような23歳の真央。でも分かる。、
金メダルをめざしたオリンピックのショートででまさかの大失敗。フリーで大成功。その後、世界選手権で大成功。この次は大成功するか。頂上に立てば下りなければならない。さらにまた高い山を目指したら、どれだけ苦労するだろうか。それよりもスケート以外のことにチャレンジしてもよいかもしれない。朝刊朝日の真央の記事の隣は「宇宙旅行」 費用は2500万円。日本人18人予約。
 まさかこの18人の中に浅田真央、なんて、ありえないですよね。もちろん松井多絵子も。

    5月20日  雨の予報が晴天、先のことはわかりませんよ。

              浅田真央の幻の祖母  松井多絵子


恨みと無念

2014-05-19 14:25:35 | 歌う

          「恨みと無念」

 年をとると人との出会いが少なくなる。むりろ人を失うことの方が多くなる。しかも大切な人をつぎつぎ失う。イヤな奴、許せない奴が生きている。キラキラ輝いている。自分は風前の灯なのに。「彼奴の秘密を書いて世間を驚かせたい」 朝日連載・林真理子の小説「マイスト」⑱は若き日の恨みを晴らしたい男の言葉からはじまる。「なんてしつこい人間だと思われるかもしれませんが、僕は30年間、そのことにとらわれて生きてきました」「彼とのことを書いて本にする。僕の生きてきた道のりをもう一度見つめる」。

 自費出版担当の大田は過激な宗教礼賛や他人への中傷した本は出版できないと婉曲に断る。「恨みは他人へ向けるものですよ。無念は自分へ向けるものです。世の中自分の人生に満足しきっている人なんていませんよ。しかし一冊の本を出すことによって、少し満ち足りた思いになれる」と云う。林真理子の語録的だ。

 短歌にも恨み辛みの歌は多い。しかし散文ではないから読者にストレートに届かない。NHK朝ドラ「花子とアン」に登場している柳原白蓮の次の2首。

✿踏絵もてためさるる日の來しごとも歌反古いだき立てる火の前

✿百人の男のこころ破りなばこの悲しみも忘れはてむか

 テンションの高い恨み辛みの歌だが特定の人物への恨みではない。恨みの歌であり無念の歌かもかもしれない。今日の「マイスト」の三溝美知子画はまさに恨みの画であり無念の画だ。

 5月19日 蒸し暑い今日「マイスト」は私をさらに蒸し暑くする。  松井多絵子


村上春樹という大木

2014-05-17 10:03:42 | 歌う

          「村上春樹という大木」

 先週日曜朝日に村上春樹の❤「女のいない男たち」の評。取り上げたのは水無田気流。1970年生まれの女性、詩人で社会学者。~「独断と偏見だが、本書は祟る」という斬新な1行からはじまる書評。~「いずれも女との適切な関係を結ぶことに失敗し、相手を永久ないしは半永久的に失った男たちの物語だ」~私はまだこの小説を読んでいない。

 短歌はゆっくり読む、そのためか私は本を読むのにとても時間がかかる。常に身辺に本が積み上げられてしまう。村上春樹の本は大木になりかねない。大地震がきたら私の命を奪うかもしれない。 村上春樹先生 スミマセン、わたしは「海辺のカフカ」を最後に先生から逃げてしまいました。歌集に「海辺のカフカ」を収めて。その中から五首抄出します。

        「海辺のカフカ」      松井多絵子    

夜もふけてカフカの海を見るために一人の旅を、読書の旅を

歩くほどカフカの海辺の霧ふかく波のくずれる音のみの浜

五十二の女と十五の少年が、、そういうこともあるのだ男女

少年をひとり浜辺にすわらせて夜のわだつみは母となるべし

はるかより朝のひかりが走りきて『海辺のカフカ』の下巻は終章

                     歌集『厚着の王さま』より 

 5月17日  予報では明日も晴天、みなさま良き週末をお過ごしください。

                                   松井多絵子     


「今でしょ」という本

2014-05-16 09:24:27 | 歌う

            「今でしょ」という本

❤「今のあなたで大丈夫」といわれても香山リカさん私を知らない  松井多絵子

「いつやるか?◆今でしょ」という本の広告。著者は林修 東進ハイスクール・カリスマ講師

◆うまくいかない。そんなときこそ読んで欲しい。という新聞の広告文がわたしを捉える。私だけではない、多くの人間はいつも「うまくいってない」のではないか。となると売れる本か。
著者はまず◆歩きながら考える習慣をつけることを提案している。じっくり考えてから歩きだす人、歩きだしてから考え始める人。歩き終わってから考える人もいる。

 わたしの知人で短歌に通じている初老のM子がいる。古典から現代短歌の本もかなり読み、カルチャーでも作歌の指導を2年も受けている。それなのに結社に入らず投稿もしない。M子は「自分には短歌は向いていない。読むだけでいい」と云い、それから10余年後の今も短歌は作らない。私は詩は多少読んでいたが短歌には関心がなかった。気まぐれに投稿し入選してから急いで入門書を読んだ。はじめはボツ、ボツ、もう短歌なんてやめようと思ったころから投稿入選の打率がよくなり、いつのまにか歌人のはしくれになっている。 

 ◆「勝ち易きに勝つ道を選べ」 これは林修先生の提案。私もそう思う。M子は新聞や雑誌には投稿せず、「角川短歌賞」に応募していた。50首の連作。短歌界の芥川賞。彼女は私に「新聞のの歌壇は素人の歌よ」と言ったことがあった。しかし山だっていきなり頂上には立てない、低い所から一歩一歩上るしかない。ケーブルカーに乗れば簡単だが、有名歌人の息子か娘でなかったら歩くしかない。でもただ歩いてもダメ。考えながら歩かなければ。

 林修先生  私のことをご存じない先生に「今でしょ」といわれてドキッとしました。広告の
          先生はまだお若いのに。「人生の教科書」をお書きになるとは。

                   5月16日  青葉が目に染みる  松井多絵子 

 


生きていたネコ

2014-05-15 09:47:39 | 歌う

          「生きていたネコ」

❤ふりむけばネコと目が合う「黒ネコよ、その目を今夜わたしに貸して  松井多絵子

 3年2か月ぶりに飼い主のもとに帰って来た黒ネコ。東日本大震災の日、岩手県大船渡の民家から姿を消したネコが約15キロ離れた陸前高田市にいた。首輪に記された携帯の番号から再開が実現したのである。陸前高田市気仙町でじっと座る黒いネコを地元の夫婦が保護し、大船渡保健所に届けたのは4月10日。

 保健所はしばらく様子を見ていたが進展がなく、5月8日朝、地元紙に掲載してもらうために写真を撮ろうとした。そのとき首輪にうっすらと「ヤマギシ」という文字と携帯番号に職員が気づいた。この首輪は防虫用だったとか。3年も屋外で生きていたとは逞しいネコですね。

 「スイカ」という名のネコは山岸さん夫妻の猫。12年ほど前から飼っているオスネコだ。山岸さん夫妻は震災の津波被害は免れたがネコの「スイカ」は行方不明。再会したとき「スイカ」は夫妻に目を細めて体をすりつけた、そうである。昨日朝日夕刊でこの記事を読み感動した。

   ✿ 私も氏名・電話番号を書いたペンダントをぶらさげて外出しょうかしら。

              5月15日  予報は雨、でもまだ降らない。  松井多絵子