HAIKU 「朝日俳壇3月25日」 HAIKU
俳壇の入選句は投稿してから3~4週間後に掲載されるのでしょうか。今週は雛人形の句が目につきます。でもただ一人の女性の選者・稲畑汀子氏は一句も採っていられません、男性選者は合計五句。「あら、まあ」です。お雛様はみな静かな美女ですものね。
<金子兜太選>
★この恋を流したまふな流し雛 (城陽市) 濱田朋子
※この恋は始まったばかりの恋なのでしょう。紅い大輪の恋の花を咲かせたい作者の、熱い声が聞こえるような一句ですね。
<長谷川櫂選>
★雛流す母なる大河遠賀川 (嘉麻市) 江崎義人
※筑紫平野を流れる遠賀川はゆったりと流れていることでしょう。川を母に見立てるのは、胎児の浮かぶ羊水をおもわせるからでしょうか。
★雛壇の雛の刀で遊びし日 (熊本市) 内藤悦子
※雛の刀は鞘に収まり、危なくないオモチャだったのでしょう。怖くない刀がなつかしいですね。
<大串章選>
★雛市の短き橋の混み合へる (群馬県東吾妻町) 酒井大岳
※ようやく春がはじまる3月のはじめ、外へ外へと出てきた人々が集う。「短き橋」がこの句を元気にしていると思います。
★子に向きを教へられつつ雛飾る (羽村市) 寺尾善三
※作者は若いパパでしょうか。雛壇に雛を飾るのはヤヤコシイです。父と子の交流が微笑ましい句を読みながら楽しくなりました。 昔々の雛祭りを思い出しながら 松井多絵子
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