えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

白い服の女たち

2015-05-06 09:12:43 | 歌う

             - 白い服の女たち -

▼ まっすぐな道こそ迷路、真っ白な服こそすぐに汚れてしまう   松井多絵子

 4月の下旬からだろうか、街で白い服の女を見かけることが多くなった。急に気温が上がりコートを着なくなっ頃からだ。春の服はクリーム色とかピンクなど、明るく甘い色の服が多いが、この春は白が流行しているのかもしれない。狭い狭いわたしのクローゼットのなかの白いブラウスが目につく。苔色のスーツの下に着た古いブラウス。それに花柄の古いストールをあしらう。晴天で初夏のような5月2日の午後、わたしはこの白服で五島美術館へ。

 恒例のGW国宝・源氏物語絵巻展の会場で目についたのは、白服の女たち。ジャケット、スーツ、ふわふわのブラウスの3人の妙齢の女たちを眺める。平安朝の貴公子や姫君に会うのだから、服装もそれなりに品格が必要か。和服の女も白いショールが利いている。

 新緑の庭園には白い服が更に白く冴えている。白いブレザー、白いズボン、バッグ、白靴
など白が目立つ、私のように古い服や小物かもしれないが。

 それらは白といっても純白ではない。「完璧な白というものはない。人類は完璧な白に憧れ、それを求めてきた。純白が表現されるようになったのは漂白技術が進んでからのことである。白は神聖、神秘、無垢、清純、清潔なよきものを暗示する。マイナスのイメージでは、空白、虚無がある。短歌ではむしろマイナスのほうのシンボルカラーとして使われることが多い」と岩波現代短歌辞典に書かれている。私も白は、冷淡、孤独、怖さなどを表す色として、意識的に使っている、白い服を着るときは花柄のストールを首に巻いたりして、、。

 ▼ 白靴がわれに逆らい右でなく左の角を曲がってしまう  

     黄金休暇も今日で終わり。私には関係ないGWでした。 松井多絵子            


コメントを投稿