❤ こころの波紋 ❤
♠ 作文が苦手なあの子が漱石の「こころ」を日ごと読む老人に 松井多絵子
「こころ」の連載は終わった。昨日の朝日・漱石の「こころ・百十回」は、「私が死んだ後でも、妻が生きている以上は、あなたに限り打ち明けられた私の秘密として、凡てを腹の中にしまって置いてください」で終わっている。朝日川柳にはタイミングよく次のような1句。
9月26日 ★ 先生も奥様だけには言いいません 千葉県 村上健
昨日「こころ」は終わったのに今日も連載が続いている。読者の「反響編」として。
♠ 埼玉県・会社員 澤下いづみ(40) 時代は変わっても人の心は不変なのではないか。
♠ 大津市・公務員 青木勝也(40) 「こころ」は高校生の頃に最後まで読み通せた長編。
♠ 大阪府・原桂一郎(82)初めて読んだときの強烈な印象が人生観を決定づけた。
わたしは短歌に関わるようになってから小説をあまり読まなくなってしまった。歌集、歌論を読むのに追われている。でも「こころ」の連載は読んだ。登場人物が 先生・K・奥さん・私 、小説を読むとき悩まされるのは登場する人の名前のややこしさ。回想と現実が入り乱れること。「こころ」はシンプルで人の心の核心にのみ触れているように思える。
あまり面白いと感じなかったという千葉市の男性(71)。連載中に朝日朝刊に掲載された山藤章二さんの「こころ」への寄稿文に 「ドラマチックな要素のない小説である」とあり、ひざを打った。「読んでみなければ自分の感想を持つことができなかった。古希を超えたこの年になってから読む機会を得たのはラッキーでした」 このコメントには署名がない。
千葉市の71歳・男子サマ 私も読んだからこのブログを書いたのです。
9月26日 松井多絵子