えくぼ

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歌とミニエッセイ

2012-11-19 14:23:40 | 歌う

 11月19日朝日新聞朝刊文化欄の次の一首が目につく。★わが詠みし短歌を待つ人居てくれる幸運な奴なのだ俺 (アメリカ)郷隼人 この歌が10月29日の「朝日歌壇」に載った翌日からの反響のすごさが書かれている。一年半ぶりのあの郷隼人の歌なのだ。

 二年前に私は「或るホームレス歌人を探る」という評論文を書き、郷隼人の作品に触れている。★囚人の己れが(ホームレス)公田想いつつ食むHOTMEALを (アメリカ)郷隼人

 はるばるアメリカの刑務所から公田への一首。「アメリカで服役中の郷さんが、囚人には三食がついていることを内省しながらホームレスの公田さんにあてた贈歌のようだ。まだ温かな食事が身にしみる季節である」と馬場あき子の評があり、わたくし松井多絵子も「ホームレスより囚人のほうが恵まれていていて申しわけないというのか、質はさておき囚人は衣食住には困らないのだと書き添えている。それにしても公田さんはご無事だろうか。10月30日の、<朝日川柳>に

★郷さんが帰ってきたぞ公田さん  狛江市 戸石英介

 この川柳を「公田さんはごらんになりましたか」  松井多絵子