お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

後悔していること

2019年02月01日 | 社会

 虐待による子どもの死が、また起きてしまった・・・  4年生の女の子。シャワーで冷水を浴びせられ、浴室で遺体が発見されたという報道に、私は戦慄した。そして40年以上も前のことを思い出した。

 私は結婚と同時に中古マンションに住んだ。マンションとは名ばかりで、隣との壁は薄い建物だった。

 ある日、隣からザーザーと水を流す音が聞こえてきた。私は浴室をシャワーで洗っているのだと思い、その音は長く続いたけれど、隣の奥さんはきれい好きなんだろうな位にしか感じなかった。

 数日して、また水の音が聞こえてきた。その時、シャワーの音に混じって子どもの声が聞こえた。あれ?・・・お隣は2,3年生の女の子と、優しそうなお母さんとの母子家庭。初めは、二人で遊んでいるのかと思ったが、母親のいらついたような声と、子どもの「お母さん、ごめんなさい!」という声も聞こえてきた。

 えっ、これってもしかしたら・・・更に壁に耳を寄せると、母親はシャワーをかけながら怒鳴り続けているし、子どもは狭い浴室で逃げ惑っては「ごめんなさい」を繰り返していた。私は胸がどきどきしてきて、『止めに行かなければ』と思ったのだが、余計なお世話と言われそうでなぜか足が動かなかった!

 翌朝、何事も無かったかのように子どもは明るい声で「行ってきま~す」と母親に声をかけて学校へ。「行ってらっしゃ~い、気をつけてね!」と送り出す母親。私は昨日のシャワー騒ぎは何だったろう、私の空耳?とさえ思うくらい明るいいつもの光景だった。

 これはその後も何回か続いた。今だったら確実に虐待として通報していたと思う。その時はその母子と廊下ですれ違っても、あまりにごく普通の仲良し親子だったので、気になりながらも通報は考えなかった。

 そのマンションは間もなく出てしまったので、その後の母子のことはわからない。しかし、女の子に心の傷が残ったことは確かだろうし、母親も悩みや葛藤を抱えていたのだろうと思う。気づいていながら何も出来なかった事を後悔している。ごめんなさい。

 

 最近、友人から近所でネグレクトだと思う母子を見て気になってるという相談を受けた。「それはすぐに通報した方が良いよ」とアドバイスした。実行してくれたようでちょっとほっとしている。


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