お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

文楽<その二>

2016年09月07日 | 映画・演劇・本

 今回鑑賞した文楽は「一谷嫩軍記」(いちのたにふたばぐんき)・・・簡単にいえば、「平家物語」の中の一の谷の戦いで、若くして命を落とした敦盛とその首を取った熊谷次郎直実の物語です。

 鑑賞して感じたあれこれ

① 日本の伝統芸能の素晴らしさに目が開かれました。

  私は演劇、映画、バレエ、パフォーマンスなど、これまで様々なものを鑑賞し,楽しんできましたが、伝統芸能は歌舞伎は2~3度見たくらい。しかし、古文書の世界に魅せられたように、文楽の世界の素晴らしさにたった一度の鑑賞で虜になってしまいました!

② 文楽、「三業」の調和が素晴らしい。

 三業というのは、「人形」と「太夫」と「三味線」のことです。そのどれもが、精進に精進を重ねた方々の芸で、それらが三位一体となって舞台を作り出すわけですから、素晴らしいのは当たり前ですね。

 席が後ろだったせいで、人形の顔や衣装の様子はよくわかりませんでしたが、一体の人形に三人がかりで操っている姿に感動しました

 更に、太夫の語りが迫力ありました!・・・年配の方が多いので、若いお姫様もしわがれた声でしたが、でもそんなことすぐに気にならなくなり、全身を振り絞って繰り出す義太夫の声音に魅入られました。

 そして、その太夫を支え、人形を支えるのが会場に響き渡り、ズシンとくる三味線の音です。三味線って、こんなにいろいろと語れるものなんですね!

③ 舞台の美しさ

 美しい舞台でした。場面が変わる度にがらりと印象が変わり、様々な工夫もあって楽しめました。また、太夫の言葉が舞台の両脇のスクリーンに映るので、聞き取れない言葉もよくわかり良かったです。でも、字幕無しでも太夫の言葉が理解できるようになりたいと思いました。

④ ストーリー展開が興味深い

 観る前のイメージでは、ゆったりした場面展開なのかなと・・・ところが、なかなか意表を突くストーリーで、飽きさせません。伏線を活かした進め方でした。 作者の創作で史実とは違っていると思いますが、時代の勉強になりました。

 

 また、見に行きたいと思います。帰りのバス〔劇場から出てます)の中で、お隣の方に「能は観ましたか?素晴らしいですよ!」と言われました・・・「能」も、一度は観たいです!・・・でも、今はまだ「文楽」をもう少し楽しみたいかな。