お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

「先生をいじめないで」

2005年03月29日 | 教育
 どきっとする夕刊のタイトル。

 都立の戸山高校の卒業式で、壇上に上がった一人の高校生が卒業証書を受け取った後、マイクを取ってフロアに向かって訴えた言葉がこの「先生をいじめないで」だったという。

 まだこういう高校生がいたのかと嬉しくなった。いじめを行っているのは東京都教育委員会。いじめとは「君が代」斉唱のときの教師に対する最近の厳しいチェックや処分をさしている。

 さらに別の高校では自分たちで考えた、式の中で思い出をスライド上映する計画を認められず、しかたなく卒業式後にその催しを開いたという。

 卒業式って何だろう?だれのためにあるんだろう?

 私が今年出席した小学校の卒業式は、校長が「一年生から式に参加して、とても立派な式が出来たと思います」と来賓相手に自画自賛していた。
 確かに、全校生徒が式に参列するというので私はもしやと期待していた。子ども主体の、今までとは違う式が行われるのかと・・・・

 とんでもなかった。確かに全校生徒は参加していたが、全員が馬鹿でかい日の丸と市旗のかかった、他には何の飾りも無い壇上に向かって座り、君が代を歌い、日の丸へ敬礼する校長や来賓の話を聞き、一人ずつ壇上に上がって証書を受け取るという例年通りの式だった。

 会場の中も紅白幕がぐるりと囲むだけで、子どもの作品も、卒業を祝う言葉も何も無かった!
 
 私の席の隣は中学年の子どもたちが座っていたが、式の間中担任がうるさい子を注意しまくっていた。その声が耳障りで仕方なかった。

 私は自分が送り出した初めての卒業生の式のことを今でも懐かしく思い出す。
 あの頃は手作りの式、手作りの卒業アルバム、フロア(対面式)でみんなで寄り添うように歌い、語り、呼びかけ、卒業生を涙と笑顔で送ったっけ。

 今の卒業式に求められるのは「厳粛」だとか。それが、子どもたちに何を残すのだろう?