ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

日の岡溜池

2017-10-03 23:13:30 | 福岡県
2017年9月20日 日の岡溜池
 
日の岡溜池は福岡県嘉穂郡桂川町内山田の遠賀川水系泉河内川左支流内山川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧では1910年(明治43年)に桂川町の事業で建設となっています。
桂川町中心部を形成する土師地区は平坦地にもかかわらず水源の確保が困難で新田開発がままならないままでした。そこで桂川町の事業で泉河内川支流内山川に日の岡溜池を建設して水源を確保するとともに、下流に杉ノ木井堰という取水堰を設け灌漑用水路を土師地区に引いて新田開発に成功しました。
現在も土師地区にはきれいに区画整理された水田が並び日の岡溜池はその貴重な水源となっています。
ため池データベースでによれば池は桂川町の管理となっています。。
 
県道66号を南下し、桂川町内山田で県道439号を交差したすぐ先を右に取ると日の岡溜池直下に出ます。
左岸に余水吐があり、減勢工のすぐ下で底樋と合流します。
直近の台風で水位が上昇したせいもあり、底樋からは勢いよく放流されています。
向かって右手のバルブは灌漑用水路へのゲート、手前は泉河内川への流路になっています。
 
下流面
西日本では一般に池の草刈りは稲刈り終了後に行われます。
そのため堤体はまだ草ボウボウ。
 
上流面はコンクリートブロックで護岸
対岸に横越流式余水吐がありますが、直近の台風のせいで水位が越流直前まで上昇しています。
 
貯水容量は20万立米。
 
右岸の斜樋。
 
天端も背の丈近い草でジャングル状態
左岸に辿りつくのにかなり骨を折りました。
西日本の溜池巡りは草刈りが終わった秋冬に限ります・・・・。
 
左岸の横越流式余水吐。
 
余水吐導流部
この下が一番上の写真になります。
 
非常に歴史の古い日の岡溜池です。
もっと下調べしてゆけば杉ノ木井堰なども訪問したのですが・・・・。
 
2365 日の岡溜池(1125)
ため池コード 404210001
福岡県嘉穂郡桂川町内山田
遠賀川水系泉河内川左支流内山川
25.5メートル
145メートル
200千㎥/200千㎥
桂川町
1910年

尾崎ダム

2017-10-03 17:20:10 | 福岡県
2017年9月20日 尾崎ダム
 
尾崎ダムは福岡県直方市山部の遠賀川水系遠賀川左岸にある直方市上下水道・環境部が管理する上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
ダム便覧では直方市の事業で1978年(昭和53年)竣工となっています。
遠賀川から揚水した水を当ダムにいったん貯留したのちダム下にある尾崎浄水場を経て市内に上水道用水を供給しています。
 
直方市中心部から国道200号線を南下し岩崎交差点を右折、平成筑豊鉄道の踏切を渡り変電所脇を進むとすぐに尾崎ダムが現れます。 
 
堤体中央に余水吐の穴が一個あいた非常にシンプルな構造。でもちゃんと導流壁がついています。
導流壁左手に太いパイプ、導流壁に沿って細いパイプがありますが、ともに遠賀川からの揚水用パイプです。
 
下流面。
 
ダム直下の尾崎浄水場。
 
右岸の『カド』。
 
上流面
細いほうのパイプから揚水した水が注入されています。
 
近くには尾崎溜池があり、ナビによってはそちらを案内される可能性があるので要注意です。
 
2431 尾崎ダム(1125)
福岡県直方市山部
遠賀川水系遠賀川
27.2メートル
178メートル
386千㎥/363千㎥
直方市上下水道・環境部
1978年