ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

玉淀ダム

2016-02-16 17:00:00 | 埼玉県
2015年12月09日 玉淀ダム
2016年  2月13日
 
玉淀ダムは荒川中流にある灌漑・発電目的の重力式コンクリートダムで埼玉県企業局により1964年(昭和39年)に建設されました。
ここで取水された水は荒川中部土地改良区の灌漑用水として供給され、また東京発電玉淀発電所でダム式発電がおこなわれています。
 
花園インターから国道140号線を秩父方面に西進、皆野寄居道路を分けると左手に玉淀ダムが見えてきます。 
緑色のゲートとゲートビアと皆野寄居バイパスの末野大橋の赤い橋脚のコントラストは玉淀ダム撮影の定番です。
 
同じ場所からワイドで
ダムの左岸(向かって右手)に玉淀発電所があります。
 
緑色のゲートビアが特徴。
 
天端は歩行者、自転車が通行可能
現在はすぐ下流に橋がありますが、かつては生活道路として重宝されていたようです。
奥に発電所の取水口が、右手に発電所があります。
 
下流の眺め
奥の折原橋と手前の末野大橋の二つの橋脚が交差する眺めは玉淀オリジナル。
 
寄居町では玉淀ダム撤去促進期成同盟会が結成されてダムの撤去を求める運動があります。
ただこれは環境や自然保護の観点ではなく、ダム湖をなくせば上流の長瀞同様観光客が呼べるという経済的な観点からの運動です。
現実には撤去に巨額の費用がかかることから運動自体が大きく広がる気配はありません。
 
2016年2月13日 玉淀ダム②
 
メジャーじゃないけどダムと末野大橋や折原橋との組み合わせ見たくて再訪しました。
前回と同じ写真ですが、前回が早朝だったのに対して今回は午後、時間が違っても緑のゲートピアやゲートがよく目立ちます。
 
右岸のゲートは補修中。
 
 
末野大橋と玉淀ダムとの組み合わせはいつ見ても素晴らしい。
 
0638 玉淀ダム(0096)
左岸 埼玉県大里郡寄居町末野
右岸        同町折原
荒川水系荒川
AP
32メートル
110メートル
3501㎥/280㎥
東京発電(株)
1964年

合角ダム

2016-02-16 12:00:00 | 埼玉県
2015年12月05日 合角ダム
2016年  2月13日
 
合角ダムは埼玉県秩父市上吉田の荒川水系吉田川にある埼玉県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリート
ダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、吉田川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への補給、埼玉県営水道への上水道用水の供給を目的として2001年(平成13年)に竣工しました。
『合角』は『ごうかく』と読めることから、ダムカードを受験生の合格祈願の縁起物としてPRするほか、五角形の『ごうかくダムカレー』を売り出すなどダムと地域が連携した観光推進が進められています。
なお写真は日付記載がないもの以外はすべて2016年2月13日のものです。
 
下流から
放流設備はクレスト自由越流頂8門、オリフィスローラーゲート1門
ジェットフローゲート2条を装備。
よく見るとクレストのうち中央2門だけ越流頂が低くなっています。
 
減勢工には副ダムが2基
オリフィス横からの漏水が凍結してまるで越流してるかのようです。
 
オリフィスをズームアップ
一見自然調節式のようですが奥にゲートが見えます。目ます。
 
両岸には堤趾導流壁。
 
左岸展望台から俯瞰
手前に管理事務所、対岸に艇庫とインクラインがあります。
 
 
上流面には大きな取水設備
右手は艇庫とインクライン。
 
天端は徒歩のみ開放(2015年12月5日)。
 
減勢工には副ダムが2基
左手の建屋は放流設備。
 
西秩父桃湖と命名されたダム湖は総貯水容量1025万立米
ダム湖を跨ぐ斜張橋(合角漣大橋)
(2015年12月5日)。
 
上流面。
 
合角漣大橋から
(2015年12月5日)。
 
追記
合角ダムには560万立米の洪水調節容量が設定されていますが、豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに92万6000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0641合角ダム(0092)
埼玉県秩父市上吉田
荒川水系吉田川
FNW
60.9メートル
195メートル
10250千㎥/9250千㎥
埼玉県県土整備部
2001年
◎治水協定が締結されたダム

滝沢ダム

2016-02-16 08:00:00 | 埼玉県
2015年12月05日 滝沢ダム
2016年  2月13日
 
滝沢ダムは埼玉県秩父市の荒川の支流中津川にある水資源機構の重力式コンクリートダムです。
荒川水系では1961年(昭和36年)に建設省により二瀬ダムが建設されますが、首都圏の急激な人口増による水需要の増加は止まらず、一方で1967年(昭和42年)の水害により荒川水系に新たな治水・利水ダムの建設を求める機運が高まりました。
ところが補償交渉が長引き、計画発表から補償交渉妥結までに23年の年月を費やし1999年(平成11年)にようやくダム本体が着工、2007年(平成19年)に竣工しました。
ダムは荒川水系の洪水調節のほか、不特定利水、東京都・埼玉県への上水道の供給、東京発電浦山発電所での発電を目的としています。
 
秩父市街から国道140号を西進、道の駅『大滝温泉』を過ぎると巨大なループ橋の先に滝沢ダムが見えてきます。
ループ橋から
堤高は浦山ダムに及びませんが規模としては埼玉県最大のダムです。
 
広い天端は歩行者のみ立ち入り可能。
 
ダムの正面には国道140号の雷電廿六木橋があります。
 
減勢工。
 
右岸から。
 
ゲートと発電用の選択取水設備。
 
ダム湖(奥秩父もみじ湖)。
 
堤体直下からゲートをズームアップ。
クレストはラジアルゲートが3門。
 
堤体直下から。
 
減勢工。
 
滝沢ダムは堤体エレベーターと監査廊の一部が開放されています。
 
エレベーターに乗り込みます。
 
監査廊は資料室や展示スペースになっています。
 
階段を登り返すと。
 
堤体直下に出ます。
 
堤体に飛びつく嫁さん
 
2016年2月13日 滝沢ダム②
 
12月5日以来2度目の訪問です。
今回は雷電廿六木橋との組み合わせにこだわって撮影してみました。
ループ橋とダム、巨大コンクリート構造物同士がここまでマッチする組み合わせは他では見れないでしょう。
 
ループ橋から。
 
 
 
雪が残る眺めもいいものです。
 
減勢工は凍ったまま。
 
追記
滝沢ダムには3300万立米の洪水調節容量が設定されていますが、豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに268万5000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0643 滝沢ダム(0093)
埼玉県秩父市大滝
荒川水系中津川
FNWP
132メートル
42.4メートル
63000千㎥/58000千㎥
水資源機構
2007年
◎治水協定が締結されたダム