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And This Is Not Elf Land

写真に込められたクリエイターの思い


2度目の鑑賞で分かった気がしました。ミュージカルCUTMAN

週末の夜ということで、昨夜よりは、客入りもよく、NYナンバーの車もたくさん見かけました。客層も若かったです。

私は、昨夜は前から3番目という恥ずかしい(?)席だったので、あんまり顔を上げられませんでしたが(?)今回は、後列席を取って、堂々とステージ全体を見回せましたし、より深いところまで見えましたね。

前もって、いろいろなサイトで「予習」していたこともあって、もうストリーの流れは、ほとんど頭に入っています。それだけ、無駄がなく、整った形態をすでに確立しているってことでもあると思います。今夜は、関係者が映像記録していました。音楽担当のドリュー・ブロディーの姿も見えました。Goodspeedでの上演はあと4回!(その1回は私も見る)さぁ、次は!!??

さて、ボクシングがテーマのミュージカルですから、エキサイティングなファイトシーンもたくさんあります。たまたま、NYに来るときに乗ったANAの機内エンターテインメントのひとつに「ボクシング映画特集」というのがありまして、あれって、私のために準備されていたんでしょうかね(?)で、私は、「行き」は基本「寝ない」主義なので、「ザ・ファイター」とか「ALI」とか見てました。

でも、映画だと、ファイトシーンは、基本、撮り直しだってできるし、いざとなればCGだって使えるわけで…結論として、一回きりの映画であることのメリットを最大限に行生かすことができる。しかし、毎日続けなければならない舞台で、それでも、映画と同じくらいのド迫力で魅せなければならないとしたら…これはどうなるんでしょ?(だって、コーリーが怪我するの嫌だw)(はいはい)

結論から言うと、やはり、これはミュージカル。音楽のパワーを十二分に借りていました。もちろん、単に、音楽に乗せたダンスのように動くのでもなく、だからと言って、単なるBGM音楽として動きに乗せるのでもなく、どっちも最大限の効果を発する「数値」というものを、監督は熟知しているようでした。簡潔に凝縮されたシーンで見せるというノウハウも分かっているようでした。素晴らしいですね~

でも…まず、前半は、アリは勝ち続けるんですよ。まぁ、これは、相手を叩きのめすわけだから、怪我をするのはコーリーじゃないわけで(はいはい)(でも、敗れるボクサー役のアンサンブル俳優たちも上手かったです)(とにかく、アンサンブル全員が、歌もダンスも身体能力も、驚異的なのですよね!)

それでもって、一番の「関心事/心配」は、アリがタイトルマッチで敗れて、深い傷を負うところでした。どのような演出になるんでしょう。毎回、リアルに叩きのめされていては、ショーとしても成立しないでしょうし…

で、ようやく本題ですよ!!(前置き長っ!)

これは第2幕の冒頭のシーンです。
あ~~、これネタばらししたらだめだよね(あーん)
関心のある方は、メールの入り口からいらっしゃってくださいね。

ここで歌われるのは、Avinu Malkeinuという、ユダヤ教の礼拝で歌われる、非常に厳かな祈りの歌です。カントルがリードし、他のわき役たちも、高らかに神への忠誠をうたい上げます。その中でアリは…(これ以上は書けません)まぁ、ここのシーンは、見せ場の一つですね。監督が勝利を得た瞬間ですよ(笑)会場は静まり返りました。


他にも、書きたいことはたくさんあるんですが
とりあえず、タイトル通りの話の展開にしましょう。NYMFのときからロゴとして使われている、ボクサー(コーリー)の後ろ姿ですが…これは、最初は、単に強さを誇示する意味でつかわれているんだろうと思っていましたが…どうやら、別の意味もありそうです。私は、2度鑑賞し終わった今、この写真は、特別なメッセージを持っているように見えます。

まず、結末では、アリはこの後ろ姿ではなくなっているんです、この後ろ姿は「途中まで」なのですよ。(これも、ネタばれになるし~辛いところだ…笑)

結局はね…背中というものは自分では見えないのよね。でも、本人の見えないところで、本人が気づかぬままに、人は何かを背負っているんですよ。「たとえ自分では見えなくとも、心の目で、自分の背中を見て」…っていう、そういうメッセージなんですね。少なくとも、私はそう解釈しました!!

深いドラマですよ。なんか、今になって「ロッキー」のミュージカル化に向けて動き出したなんて報道がありましたが、それには、CUTMANのことも言及されてましたが…はっきり言って、相手じゃないですよ(はいはい、また喧嘩を売ってますよ…汗)

「ロッキー」は、困難の中にあっても、不屈の精神と、血と汗と涙で、夢をつかむ話!まさに「アメリカン・ドリームばんざ~い」な話…これは、これで悪くありません。多くの人に愛される世界観ですよね。これに関しては異存はありません。

しかし、CUTMANのテーマは、さらに掘り下げてますよ。
「ロッキー」は相手じゃありません。むしろ、「セールマンの死」とか、あのあたりの世界観に共通するものがあるように思いますね。

ま、今日はこのくらいで~
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