マッシーパパの遠吠え

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北ミサイル迎撃「MDは不可能?」でも、迎撃ミサイル配備で自衛隊PRは大いに可能!?

2009-04-01 09:52:52 | Weblog

泰平の眠りを覚ますテポドン2号、たった一発で夜も眠れず』とばかりに連日、列島はこの話題で持ちきり。

早速、昨日の「朝ズバッ!」の8時またぎに『秋田・岩手に迎撃ミサイル到着 ミサイルを前に住民に不安と緊張 ヒゲの隊長佐藤正久参議員 生出演、迎撃はほんとに大丈夫?』と、ヒゲの隊長をゲストに迎えての解説。

処が、大げさな前振りに比べ、中身はまったくの期待はずれ。視聴者が一番聞きたかった「迎撃は大丈夫か」には、「万一、落下してきたら打ち落とせると思いますよ」とMS-3とPAC-3の配備をただ説明。又、「撃墜した破片は大丈夫か」にも「破片ならミサイルそのものより被害は小さいのでは」と根拠を示すことなく言う。そして、言わずもがなの「住民は政府の警報をよく聞いて、地下か堅固な建物に退避してほしい」と、なんとサマワ駐屯の経験を例に語る。

なに、これ! こんなくだらないことを態々、言いにTV生出演。この程度のことなら、ほかの報道番組で百も承知。ましてや、イラクでミサイルを避けて、ほとんど塹壕にこもっていただけの屁っぴり部隊の経験が参考になるわけないじゃん・・。

せっかくゲストに来るなら、鴻池祥肇(よしただ)官房副長官が言ったという、「ピストルの弾をピストルの弾で撃墜できるか」の真偽を解説できるぐらい勉強してお出でというのだ。それに、7分たったら終わっているという発射、それも何時打たれるのか分からないのにどうして地下にもぐれるの!? まさか、4日~8日まで休暇でもとって、テレビの警報にかじりつけとでも言うのだろうか。

ま~、「生出演」してくれる有名人なら誰でもいいという、みののにぎやかし報道の典型。いまに始まったことではないけどね・・。

それにしても、又、中途半端で終わったので、マッシーパパがじきじき調べてみることにしました。

まず、鴻池氏の「ピストル説」だが、軍事アナリストの小川和久氏が否定。「それは過去の話、今は精度が上っている」と、海上に展開するイージス艦のSM3が大気圏外で敵の弾道ミサイルを迎撃し、撃ち漏らすと航空自衛隊の地上配備型の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が着弾直前に撃墜する二段構えであるから精度は高いと説明する。

きっと、氏は昨年2月、米海軍のイージス艦「レイク・エリー」が制御不能で落下が懸念されていた偵察衛星の撃墜に成功(http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2353771/2663696)、

又、12月にも日米ハワイ沖合同訓練で、日本のイージス艦こんごう」が、SM3の発射試験に成功(http://www.nicovideo.jp/watch/sm1806631)した例を引いたのだろう。だが、それも、前者が軌道の明らかなもので、後者も迎撃をしやすくお膳立てしてのもの。いわば、狙いやすかった(?)ということでは・・。

一方、テポドンはどこに向けて飛ぶかも、何時発射するかも分からず。しかも、7分で日本を通過するので、追尾も難しければ、ゴルフのように「ファー」と声をかけるひまもない。

だからこそ、普段から、歯に衣着せずもの言う鴻池氏が先日のダブル不倫の汚名返上(?)にと、楽屋裏をばらしたのであろう。

つまり、このMDシステムを防衛庁が時期尚早だと敬遠していたのを、軍事オタクの石破氏が防衛庁長官になった途端に導入推進した。そこで、鴻池氏が「実験で今から撃ちますよと言って、ぴゅーっと来るから当たるんで、いきなり撃たれたら当たらないよ』と言ったら、石破氏は『それは信じようよ』と語った」と(http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090324/plc0903240020000-n1.htm)・・。

ま~、ブッシュ政権の後ろ盾である軍需産業を儲けさせるために、SDI以降、10兆円を投じて、米国は開発に乗り出したが、一国では手に負えず困っていたところに、北朝鮮の核とミサイルの脅威が高まってきたので、これ幸い。ブッシュの犬のジュンイチローをかきくどいて、日本からも1兆円というカネを引き出そうとした。それが、MS3搭載のイージス艦であり、PAC3である。

勿論、日本政府も、というより自衛隊幹部も、現状では過度の期待はしていない。このことは導入に熱心だった石破大臣自身が、「信じようよ」と鴻池氏に頼んだぐらいだから、その性能は推して知るべしであろう。

となれば、今回の大騒ぎは那辺にあるのか?つまり、相手は建前でも「衛星」と称して実験を公表しているのだから、本気で打ち落とせば一大事も十分ありうる。それでも、威勢のいい言葉を並べられるのは、ひょっとして一種の賭け(?)。いや、99.9%日本に落ちてこないのは分かりきっているから、逆に、安心して、MDシステムの宣伝に努められる(?)。

即ち、この恐怖をTVが煽れば煽るほど、国民はミサイル迎撃システムに予算を投じても反対しなくなるだろうと見ているのでないだろうか?

それに、政府・与党が「北のミサイル実験はけしからん、衛星のいかんにかかわらず、日本列島に落ちてくるのは打ち落とす」といきまけばいきまくほど、頼もしい麻生政権が演出されて一石二鳥でもある。

が、迷惑なのは秋田・岩手の住民。恐怖だけ煽られてどうしょうもない不安に悩む。そして、ワラでもすがる思いで、「朝ズバッ!」をみたら、「警報を聞いたら地下にもぐりなさい」だって。彼らならずとも、「バカにするな!」だよね・・。

ともあれ、米国に飛んでこない限り、米国は打ち落とさないという(http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=113267)。そして、半島に、緊張感を持続させることで、ひたすら恐怖を煽り、日本にミサイル防衛網の必要を迫る。勿論、日本も唯々諾々と日米協力のためと1兆円も惜しまず出す。

その結果が国民の恐怖さえ、払拭できないとなると、一体、何のための日米安保なのか? もうそろそろ、根本から日本の防衛を考え直すときが来たのかも・・。

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