マッシーパパの遠吠え

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国家犯罪なのにどうしてお役人は罰せられないのですか?

2008-09-20 08:29:06 | Weblog

農水省から「三笠フーズ」と系列の「辰の巳」の2社の告発を受けた熊本県警は大阪、福岡県警と合同本部を設置、不正転売の実体解明を急ぐという。容疑は「詐欺罪」でなく、不正競争防止法違反(虚偽表示)だが、それは汚染米の流通ルートに複数の業者が介在し、被害をうけた購入企業が三笠に直接だまされていないなど、立件が難しいからである。

ただ、「美少年」と「辰之巳」が事実上一体の「三笠」を通して直接取引している上、国産と偽って多額の差益を得るなどから、詐欺罪が成立する可能性もあると詐欺容疑も視野に入れているようだが(http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008091801000627.html)。

実は一般人の常識では当然、詐欺なのだが、「詐欺罪」が成立するには、加害者の詐欺の意図、被害者の錯誤、財産上の利益の取得が伴わないと難しい。例を挙げると、「ミートホープ」や比内地鶏の食品擬装は詐欺容疑だったが、船場吉兆は「不法利益が小さい」からと立件を免れているのである。

そして、詐欺と詐欺以外の罪では大違い。不正競争防止法違反(虚偽表示)なら、最高刑は懲役5年か罰金500万円、(法人は罰金3億円)。又、食品衛生法や景品表示法違反は懲役2年までが上限である。がこれが詐欺罪なら、10年以下の懲役にされ、犯罪によって得たものは没収または追徴される・・。

処で、マッシーパパにはどうしても合点いかないことがある。

11日、農水省事務方トップの白須氏が、「一義的には(不正転売した)企業に責任がある。私どもに責任があると考えているわけではない」と発言して顰蹙を買い、18日に撤回発言と辞意表明。一方、事務所費問題でも本件の「じたばたしない」発言でもやめる気がなかったのに、急に責任をとって辞めるといいだした太田農水相。いずれも、その狙いは別にしても「第一義的」に罪を認めたのには違いない。

となれば、第二義的な不正業者が詐欺罪で立件される可能性が高いのに、農水相お役人は誰一人法的な罪に問われないというのはきわめて理不尽なことでなかろうか?理由は何?官尊民卑(お役人を尊び民間を卑しむ)のせい?

まさか明治憲法下でない、平成の御世にありえないこと・・。ではなにが理由か?

ハイ、全て、国家公務員法の不備によるものです。おかしなことに、この法律、現場のヒラから雲上人の高級官僚にいたるまで、手厚い保護を受けているのである。

つまり、「国家公務員法第82条」に国家公務員が懲戒処分を受ける要件として、①この法律若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令に違反した場合 ②職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合 ③国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合と極めて例外的に定めているのである(役人のお手盛り?)。

たとえば、最もきつい懲戒免職の例を実例で示すと、「21日以上の欠勤」「上下関係の影響力行使による猥褻行為」「公金横領」「放火、殺人、強盗等公務外の非行行為」「酒酔い運転による致死障害」等々(http://www.soumu.go.jp/menu_03/shingi_kenkyu/kenkyu/komuin_taishoku/pdf/071221_1_si3.pdf)。

早い話、直接職務、業務にかかわらない周辺事件に関与さえしなければ一切お咎めなしという寛容さである。民間のように自らの失策のせいで、会社の信用を毀損したり多大な経済的損失を与えた場合に即、首というのと、えらい違いなのである。

まさに、今回のように、農水省お役人がミニマムアクセス米制度でやむなく買い込んだ不要且、汚染米の不始末を「税金の無駄使い」と批判されたくないばかりに業者と癒着。そして、その弱みに付け込まれた結果の事件ゆえ、担当お役人の政策責任、監督責任は万死に値するほど大きいのだ。今もし、厳正に処分されなければ、いくら、農水省が防止策を講じても付け焼刃。のど元過ぎればにきっとなるはず。

その為には、03年、民主党が衆院選挙のマニフェストに掲げた「局長以上のポストの民間等からの登用など政治のリーダーシップ確立と政策責任の明確化を実現します」を今度の総選挙に復活させることである(http://www.hirake.org/kouyaku/2003syu/minsyu/03_02.html#02)。

それは、米国のように政権が変わるつど、局長以上のポストおよびその他の基幹職員が総入れ替えするシステムだ。そして、懲戒免職以外にも、不作為、作為にかかわらず、政策立法において、国家に多大の損害を発生させた役人に法的罰則を科す制度を導入する。そうすれば、かっての厚生省のエイズもC型肝炎の被害も防げただろうし、社保庁の数々の年金問題もこれほどぐちゃぐちゃにせずに済んだのではないか?

兎に角、自公与党は「公務員改革」というと、すぐに民主党の支持母体である公務員労組を目の敵にする。そして、政策立案権も行政執行権も持たない下っ端公務員の人件費を減らしたり、人員を減らすことにカンカンになる。そんな暇があるなら、天下りの全廃と、上に掲げる法律を作ることだ。それこそ、日本の国は見違えるように活性化し、国民の生活も向上する。ハイ、間違いありませんって!・・。♪

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