Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『インストール』

2007-07-08 00:06:37 | 読書。
読書。
「インストール」 綿矢りさ
を読んだ。

「蹴りたい背中」を先月読んで、
その読み方は逆じゃねーのというツッコミも予想される
「インストール」読みとなりました。
比べると、「蹴りたい背中」のほうが落ち着いていて
静謐ささえ感じられてしまうような、
純水をふるまわれたような、読中感です。
「インストール」のほうはそこまでひしっとした内容や展開ではなく、
書いているのが面白いだろうなぁと思わせられるような
文章の作り方をしている。読んでいても楽しい。面白い。
展開のしかたもストレスを感じさせません。無駄が無い。
17歳でセックスとかスカトロとか「大きくて入らない」だとか書いたんだなぁと
思いをめぐらせると、ちょっと勃起します。濡れまくって書いたんじゃないの、とか
言いたくなります。僕の心のどこかの変態心がむずむずおきあがらんとするその寸前
までいってますかね。可愛い顔した17歳の女子がこんなことを書いちゃって…。
とはいえ、十代の女子が読む雑誌には
そういうセックス指南みたいな記事ってあるんでしょ。
フェラチオの仕方とかね、載ってる。
そう言う面で男よりも情報つかんでいるのが女子なんだよね。
若い女子が読んでいる雑誌を読まないと作れません、こんな話。
まぁインターネットもあるからそこで情報を仕入れることもできるんでしょう。
なにはともあれ、語彙の面からでも文体の面からでも、これは一つの面白い文学です。
映画化もされたしね。読んでおいて損はないんじゃないかなー。
新作の『夢を与える』はどうなんだろう。
酷評されてるのを読みましたが気になりますね。
とはいえ、文庫化待ちです。
ハードカバーはかさばってしまうから好きではないのです。
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