東京ナイト

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「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」

2010-06-12 23:12:09 | 映画
映画は「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」。

松田翔太、高良健吾、安藤サクラの若い俳優たちのロードムービー。

施設で育ち、今は工事現場で働く日々。
出口が見えない日常。
そんな日常を思い切って破壊してみたものの、閉塞した状況は変わらない。
みんなつながりたいけど、逆に些細なことから諍いを始めてしまう。
その先に待っているものは・・・。

観ていて「ストレンジャーザンパラダイス」を思い出した。
でもこっちの映画はちょっと違って、出口のない状況を淡々と描くだけでよかったのに、なんだか映画的な「オチ」をつけてしまう。
蛇足だよ。残念。
これでは「オチ」が救いに感じられてしまう。
出口のないことがリアルなのに。
もう少し頑張れば傑作になったと思った。

俳優たちは良かった。
特にかよちゃん役の安藤サクラ。奥田瑛二の娘だって。
小劇場出身の無名な人をキャスティングしたらもっとリアルでよかったのに。
でもラストシーンの表情は菩薩のように美しい。



エンドロールで流れていた阿部芙蓉美の唄。
歌詞は岡林信康。こんな唄が似つかわしい時代になっちゃったんだね。
http://www.youtube.com/watch?v=9a5Evs4vwg0