ゴールデン・ウィークを利用して1~7日の日程で、
インドネシアでの国際会議・視察から帰国した。
APDA(アジア人口・開発協会)主催の人口と開発に
関する国会議員代表者会議は、福田康夫前総理・理事長の
もと、二日間の会議は21カ 国の国会議員が議論を重ね
有意義に終了した。
その後の視察はジャカルタから東へ130Kmバンドン、
さらに120Kmタシマラヤに向かい、
貧困層が多い集落でのNGOによる河川美化を中心とした
環境改善プログラム、タシマラヤ地方政府との意見交換、
UNFPAジエンダーに基づく、暴力に対する宗教に
基づいた対策とケアプロジェクト、
男性の参加推進プロジェクト等二日間行い、三日目は
ジャカルタに戻り、保健所での母子保健活動、円借款に
よる高速道路プロジェクトと工事従事者と
性産業従事者のHIV啓蒙活動、海事訓練学校での
HIV啓蒙活動を視察した。
日本のODA活動が金額規模の割には余り目立った評価が
ないのは、今回視察・意見交換した草の根活動に支援が
少なく継続性に欠けており、これらのプロジェクトに
真面目に情熱を持ち地道に取り組んでいる組織と、
メンバーとの交流・検証が余り無いためである。
インドネシアは世界第4位の2,28億人の人口と
日本の約5倍の面積を持つ大国である、豊富な天然資源と
大きな市場を持ちG20の中で、中国、インドに続く
高い経済成長率を有する国である。
しかしながら国民所得はまだ二千ドル程であり、貧富の
格差は極端であるが、インドネシア国民は明るく決して
不幸ではなく、むしろ日本国民より幸福感は高いかも
しれない。我々の感覚からすると住宅環境はほとんどが
最悪であり、バイクと車が溢れ激しい慢性的渋滞を招く
交通インフラも生活環境も衛生面も含め酷い状態である。
しかしインドネシア国民の価値観は、日本国民とは
根本的に違うようである、近代化が進む一方で二万にも
及ぶ島々からなる国が貧困格差を解消するのは壮大な
事業であろう。
日本的価値観で見たり押し付けたりすることは間違いで
あり、それぞれの国・国民の価値観、幸福度は違うこと
を改めて教えられた。
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