世界の街角

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図書「Southeast Asian Ceramics」より #2

2015-04-11 09:48:11 | 陶磁器
 #1に引続き北タイ陶磁に関する、ロクサナ・ブラウン女史の1988年論文の引用である。
 北タイ陶磁で知られている2番目として、サンカンペーン陶磁があり、Krasri Nimmanahaeminda氏が紹介した。多分チェンマイ観光の中心に近いため、村人によって窯址が発掘され、取り出した陶磁は土産品になった。そのため窯址は荒らされている。
 サンカンペーン陶磁は、北タイ諸窯のものよりむしろ更に東、ラオスのものに似ていいる(当件に関し、ロクサナ・ブラウン女史は何を言おうとしているのか?何もラオスを持ち出さなくても、パヤオやナーンに類似の焼物が存在する。またラオスと云ってもビエンチャン郊外のシーサッタナークか、ルアンプラバーンのバン・サンハイなのか?確かにシーサッタナークには白化粧が存在し、サンカンペーンとの共通性が認められるが、これとて先のパヤオやナーンがより近しい)。
 少なくとも83基の窯址から、7基の窯址が1970年に発掘された。窯構造はラオス(また、ここでラオスを持ち出している)のものに似ている。長手方向は2~4mと小さく、部分的に地下レベルに及んでいる(半地下式単室横焔窯)。そして破壊した煉瓦も利用している。



 (上の写真は集中豪雨で土砂が流れ込む前の、ワット・チェーンセーン古窯址。下は村人により発掘されたフェイ・バックピン古窯址である)
 サンカンペーンの年代としては14-16世紀の間である。しかしながら編年を阻害する幾つかの要因から、正確なことは把握できていない。サンカンペーンは多くの印花文の盤や鉢を作った。最もポピュラーなものは印花双魚文である。
 
 当該ブロガーからみると、甚だ不十分で必ずしも正鵠を得ない分析であるが、記述内容を正確に翻訳したつもりである。

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