MY LIFE,MY SPIRIT by Masato

今までの人生で感じたこと、自分の考え方を率直に語ります

愛と憎しみと未熟さ

2006-08-24 14:01:34 | Weblog
5月の連休のTちゃんとのテニスデートの日、朝起きると外は雨だった。天気予報も一日雨、前から楽しみにしていたけどこの天気じゃあ仕方ない、今日は雨で中止だなと思って彼女に電話をした。

「今日は雨だから仕方ないけどテニスは中止だね」

「いいわよ、仕方ないじゃない、じゃあね」

すぐにガチャンと電話を切られ、全然残念そうな感じもなく、あまりにもそっけない口調に、なんだか僕とのテニスデートが楽しみでなかったみたいな感じがして、ちょっとカチンと来た。彼女のそっけない口調に何だかむしょうに腹が立ち、「俺とテニスをするのがつまらないんだったらTちゃんはやめてFさんにすればいいや」と考えてしまった。

人間は自分が好きな人から冷たい態度をとられたり自分に振り向いてもらえなかったりすると、逆に好きな人を傷つけるような行動を取ることがあると思う。愛情の反対は憎しみというが、その時の僕がまさにそれだった。本心ではTちゃんが好きなくせに、そっけない態度をとられたことでFさんと仲の良いところを見せつけてTちゃんを傷つけたいと思ったのかもしれない。

だがFさんとも歓迎会の一件でこじれてしまい、僕に対して冷たい態度を取るように変わってしまった。その後Fさんをデートに誘ったのだが、
「あたしじゃなくてTちゃんを誘えばいいでしょ!」とすごい剣幕で断られてしまった。今まではあんなにフレンドリーだったのに、えらい変わりようだった。

その後すぐにFさんが「須藤さんから誘われて本当に迷惑してるんだから」と社内で散々言い振らし、それがTちゃんにも伝わってしまった。

それ以来Tちゃんも僕に対して冷たい態度を取るように変わってしまった。Tちゃんは僕が仕事以外の事で声を掛けたら、
「お前なんか嫌いだよ!」と言ったきり、その後はいくら声を掛けても完全無視で、口を利いてももらえない。これには本当に傷つき、落ち込んだ。

この一件の噂があっという間に支店内に広まり、それから神奈川支社はもちろん、東京の方にまで広まってしまった。直属のアシスタントはもちろん、支店内の女性アシスタント全員から白い眼で見られ、せっかく最初良かった僕の社内評価は一気に急降下していった。

まさに「二兎を追うものは一兎をも得ず」

あの頃はまだまだ学生気分が抜けず、軽薄な人間だった。いい加減な行動が自らの破滅を招くことになったのだ。起きてしまった最悪の事態に真っ青になったが、もう時既に遅かった。

今にして思えばなぜあの時機転を利かせてテニス以外のデートに変更して誘わなかったのか、その後もどうしてあんな軽率で短絡的な行動に出てしまったのか悔やまれる。

今の自分なら決してあんな行動に出たりはしない。今の自分なら何を言われてもその場はじっと耐え、とりあえずその場をニュートラルな状態に留めておく。

その後落ち着いて自分の本心がどこにあるのか、自分の内面を奥深くまで見つめていく。そして相手の内面を探り、相手の真意がどこにあるのか理解するよう努める。

それが出来たら自分の置かれた状況を客観的に分析し、再度戦略を練り直す。そして次のチャンスが来る時まで辛抱強く待ち続ける。

本当に好きな相手だったらそれくらいの辛抱はするべきだと思う。

でもあの頃の僕にはそんな余裕は全くなかった。とにかく結論を早く出したかった。物事を表面上の出来事だけで判断していた。

当時25歳、若くて未熟だった僕は、まだまだ多くの手痛い経験を積んで学ぶ必要があった。

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