経済(学)あれこれ

経済現象および政策に関する意見・断想・批判。

お札のデザインを変えよう

2014-02-02 02:53:31 | Weblog
お札のデザインを変えよう

 現在紙幣は一万円札、五千円札、千円札の三種類がある。デザインの中心はそれぞれ福沢諭吉、樋口一葉、そして野口英世である。紙幣のデザインを変えてみようではないか。以下のことを提案する。
 まず十万円札を発行する。一万円札だけでは高額の取引に不便である。金やドルを売買する時には特に不便を感じる。十万円札の発行にはもう一つ重大な意味がある。高額紙幣の発行により貨幣流通量は増加するし、また消費も盛んになる。簡単に言えば無駄遣いが増える。一万円札十枚と十万円札一枚では消費時の心理的負担が違う。軽くて簡便ということはそれだけ使いやすいということだ。心理的貨幣価値を減少させて、心理的インフレを起こすことになる。心理的インフレは現実のインフレにつながる。経済現象とは極めて心理的なものなのだ。当然消費の増加につながる。十万円札を彩る人物像は聖徳太子にすることだ。聖徳太子の像は高度成長期のイメ-ジにつながる。福沢さんもいいが、平成不況の中、一気にお札のイメ-ジを変えるのも一つの試みだろう。聖徳太子は日本史の原点に位される人物だ。太子の作られた十七条の憲法は日本の政治制度の出発点であり、書かれた三経義疏は国家哲学と言っていい。太子とともに自覚された制度としての日本の歴史は始まる。
 五万円札を出すか否かに関してはなんともいえない。出してもいいし、出さなくてもいいのかも知れない。一万円札は福沢諭吉でいいだろう。福沢さん続投だ。聖徳太子と福沢さんには共通点がある。太子は漢土の制度と知識を極めて主体的に導入されたし、福沢さんが西欧文明の啓蒙者として果たした役割は周知のとおりだ。
 五千円札の図柄に関して私は大いに意見がある。樋口一葉のデザインはよくない。一葉は「たけくらべ、にごりえ」などの人口に膾炙した作品でポピュラ-だが、文学史における比重はそう高くない。厳密に言えば彼女の作品は近代文学とはいえない。文学史においてこの有様だから文化史全般においてはおして知るべしだろう。題材は遊郭にとることが多く、彼女自身の品行にも問題がある。そして何よりも暗い。貧窮のうちに24歳で死去という短命は不吉だ。私は五千円札のデザインとして樋口一葉に変えて津田梅子を推す。梅子は6歳にして渡米し10年以上アメリカに滞在し、帰国して婦女子の教育に尽力した。現在の津田熟大学を作ったのは梅子である。津田塾大学は現在でも女子大という梅子草創の信念を守っている。梅子は日本語より英語の方ができたそうだ。彼女が日米の友好関係に果たした役割は大きい。65歳、糖尿病で死去。渡米、教育そして文明開化と、何よりも彼女の人生は明るく、スケ-ルが大きい。私は五千円札の図柄に津田梅子を推す。
 千円札は野口英世で構わないが、いっそのこと千円は硬貨(コイン)にしてはどうだろうか。現在の五百円硬貨より少しサイズを大きくする。千円を硬貨にすると使いやすい。つまり貨幣価値の減少感を与える。その分使ってしまう。人間とは騙されやすくそして無駄遣いしたい動物なのだ。五百円硬貨は鑑別しやすいように穴あきにする。百円以下は従来の通り。
 私の提案の眼目は十万円札の発行、その図柄を聖徳太子にすること、五千円札のデザインは津田梅子、そして千円硬貨の発行だ。イメ-ジを変えて、貨幣を増やし、お金を使いやすくすること、繰り返すが心理的インフレの惹起が狙いだ。ちなみに十万円札の発行は四半世紀前頃に実際検討されたことがある。読者の勘考を乞う。
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