傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
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参議院選挙:自民党は敵失で勝利した

2010-07-13 21:05:11 | 日記
              参議院選挙で自民党は敵失で勝利
             (「ねじれ」国会を前向きに考えよ)
 参院選で自民党は敵である民主党の失策で勝利した。自分が勝ったというよりも相手がオウンゴールで敗れたのだ。丁度先の衆院選挙の裏返しだった。では敵失とは何か。菅首相の選挙直前の唐突な消費税提示がメディアでは大きく取り上げられたが私は昨夏以来の民主党政治が余りにも期待はずれだったという負の実績が主因で消費税問題はその後押しになった構図だと思う。
 振り返ってみよう。鳩山前首相の普天間問題での迷走は国民を呆れさせたが海外にも国の恥を曝け出した。菅首相は辺野古への移転を盛り込んだ日米同意の遵守を引き継いだものの8月までの滑走路工法決定については選挙前から現在も口を噤んでいるし、選挙では沖縄に候補者を立てないで不戦敗。尚、沖縄県民の同意なしに工法決定は不可能と思うが、決定ということは専門家としての結論を出すだけということでその案で将来実現するかどうかは別問題ということらしい。それなら「決定」されるだろう。
 前首相と前幹事長のカネの疑惑についても国民は全く納得してないのに首相は交代以来何も手を打ってない。更に鳩山政権は各種のばら撒き政策(筆者はそう思う)についてカネは節減で出てくるからOKを言い続けたが、事業仕分けは世論には好評というもののその金額効果だけでは効果は少なく財政再建の計画は不透明などなど。その他、高齢者医療保険制度廃止、高速道路料金無料化、子供手当の額などマニフェスト違反が続出して国民の不信をかっていた所に首相の消費税論が唐突に出たというわけだ。首相交代でご祝儀相場だったようだが支持率がV字回復したので「今のうちに選球だ」という考えか議会を予算委員会もせずに閉じた傲慢なやり方も心ある国民の不信に繋がったと思う。
 さてわが国の財政危機については、「国には莫大な借金があるが国民に支えられているからギリシャとは違う」というやや楽観的な見解もある。先のG20で先進国は2013年までに借金を半減する申し合わせをしたがわが国だけは「赤字が突出しているが国民に支えられている赤字なので除外する」ということになった。ラッキーというべきか情けないというべきか。
しかし今後何年かは年度予算の半分以上を国債で賄うしかない状態はいかにも異常だ。近い将来に消費税アップは必須という意見に私は賛同しているが既に各社の世論調査でも約半数の国民はそう認識している。問題は「何時からか」だが、いずれにしてもその実施には諸々の準備で年月がかかることは確かだ。
 菅首相が「自民党が公約に謳う10%を参考にする」と唐突に言い出したことに対し「野党ならいいが首相としてはまずい」「財務省に洗脳された」という批判が有識者に多い。しかし消費税アレルギーに罹っている国民に対し首相の立場で国としての必要性を選挙直前に公言した勇気と正直さを私は評価する。自民党からは「抱きつきお化け」と罵倒され、他の野党からは「消費税改定の前にやることがある。」「消費税を何に使うか不明。」「法人税低減の穴埋めにするのはもっての外。」と非難されたが、首相は「増税する」でなく「与野党で討議をしたい」と言ったのだ。増税には準備期間がかかるはずだから討議検討を他の政策と平行させるのが何故よくないか理解できないし、要するに国の歳入を増加させる案なのだから使用法については基本的には社会福祉としておいても準備期間中に調整すれば済むことではないか。各野党や有識者、更に民主党の小沢派の反論は首相の言う討議でなく増税実施への反論で本来は論議がずれているが、これら反論がそのままメディアを含め正論になっていることが腑に落ちない。特に自民党はいずれ消費税の論議の時が来ることは確かということを認識し、「自分たち野党のの意見に首相が擦り寄ったことは政界では異常な行為」という自信を持って首相の提示を受け入れ議論の主導権を持つチャンスを掴むべきではなかったか。それが大人の政党ではなかろうか。
 ただこの大きな反論に対し首相はある設定額以下の低所得者への消費税還付を言い出して後退の姿勢をとったが還付すれば増税の効果が減少する。その場合10%アップではすまなくなる可能性が出る。その上、設定所得額を演説場所によって年200万から400万まで振れさせたことは誠にお粗末で話にならない。数字的な検討なし、党内議論なし、ただ思いつきで喋っているのではないかと推測されても仕方がない大きなミスで、丁度鳩山前首相が普天間問題で振れたのと同じパターンだった。正に「菅お前もか」だった。私は消費税問題は出発点の提示よりも、世論の反発を聞いてからの後退というか数字の根拠なしの振れが大きく民主党の評価を下げたと思う。
 現在メディアはワイドショー的な手法で一般的には政府批判のスタンスで情報を流す場合が多いと思う。多くの国民は不況に曝されながらメディアの情報に呆れ、怒り、いらだちでストレスが溜まっている。したがって標準的な政治意識を持つ国民はサッと理解してせっかちに反応することになる。結果として選挙の度に政権にNOを突きつける野党有利のオセロ現象の繰り返しが出現するように思えてならない。これはねじれ現象の継続を意味する。
 今参院選で国会はまさしくこの「ねじれ」状態になった。自民党政権時に民主党は「ねじれ」を乱用して国会を混乱させたが、今後自民党が同じ繰り返しをすれば与党は衆院議席三分の二未満なので法案は成立せずに政治は停滞してしまう。これは国民の不幸だし国益に反する。更に国際的な国の評価も下がるだろう。与野党には議員の目線でなく国民の目線で良識的な対応を通して政治の停滞だけは避けることを望みたい。今の情勢では連立内閣はありえないから法案ごとに与野党で話し合って妥結点を見出して欲しい。そして今回の「ねじれ」状況を「国会を政争から真摯な討議の場に転換する転機」にすべく知恵を絞って欲しい。
 しかし民主主義の世界には与野党の対立はあって当然だから素直に「そうする」とはならないかもしれない。とすれば今のままの参院では二院制のメリットは薄れて政治活動でのマイナス面の方が目立つことになる。将来的には、憲法に絡むが衆院優位性の強化とか参院の廃止を含め二院制度のあり方について抜本的な検討が必要と思う。だが米国をはじめ「ねじれ」を経験している国は多いしわが国でも過去には何回か前例があるが当事者はお互いに話あって解決してきた。それはお互いの間に基本的な信頼関係が保たれていたからだと思う。現在の政党間にはそれが欠けているのは国民にとって不幸なことだ。

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