拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ダナエの愛(ギリシャ危機)

2015-12-13 10:30:32 | 音楽
オペラ「ダナエの愛」は、リヒァルト・シュトラウスのオペラの中でもマイナーな部類だが、最近二期会が上演したとかで話題になる。筋は、借金まみれの島国の王女が神々の長ユピテルから求愛を受けるが、そっちを振ってロバ飼いの人間の男を選択する、というもの。その島国はギリシャの一部。現代のギリシャの財政危機の先触れのよう。王女様が一転質素な小屋で暮らすことになるあたりは「アサが来た」のハツのよう。ハツを見ても思うのだが、蝶よ花よと育てられてきたお姫様が貧乏暮らしに耐えられるものなのだろうか。そう考えると、いつまでも金持ち時代が忘れられずにいたハツの姑(萬田久子さんが演じる)の方が現実的に思える。CSを録画した映像の字幕を見て思ったこと。「ユノー」は「ヘラ」、「ヴェーヌス」は「アフロディティ」と訳されていた。せめて、「ジュノー」「ヴィーナス」とした方が原語に近かったのではないか。「ユピテル」は「ゼウス」にせずそのままなんだから。タイトル・ロールのマヌエラ・ウールは出色。

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